最新記事

パンデミック

WHOコロナ起源調査団が活動開始 最初の症例を報告した武漢の病院を訪問

2021年1月29日(金)18時24分

新型コロナウイルスの起源を探る世界保健機関(WHO)の調査団は湖北省武漢市のホテルで2週間の隔離期間を終え、現地調査を開始した。写真は隔離先のホテルを出発する調査団のメンバー(2021年 ロイター/Thomas Peter)

新型コロナウイルスの起源を探るために中国湖北省武漢市を訪問中の世界保健機関(WHO)調査団は29日、中国側の科学者との対面協議を行った後、感染拡大初期に患者を診察した医療機関のひとつ、武漢市内の湖北省中西医結合病院を視察した。

同病院の呼吸内科主任の張継先医師が、新型コロナの最初の症例を報告したとされる。

調査団は28日に、中国到着後2週間の隔離期間を終えた。

調査団に加わっているオランダのエラスムス大学医療センターの疫学者、マリオン・クープマンズ教授はツイッターに、マスク着用で中国の研究者と初回の対面協議を実施し、調査について話したと投稿した。

調査団は中国に今後2週間滞在し、コロナ流行当初に感染拡大の中心地となった海鮮卸売市場や武漢ウイルス研究所を訪れる予定。中国政府の傘下にある同研究所を巡っては、コロナウイルスが流出したとの説があるが、中国は否定している。

WHOで緊急事態対応を統括するマイク・ライアン氏は今月、完全な起源の特定は困難な作業であり、答えが保証されているわけではないと指摘し、過度な期待をけん制している。

デンマーク出身の調査団員、テア・フィッシャー氏はロイターに「今回の調査と起源究明が成功するかどうかは、関連の情報源へのアクセスで100%決まる」と強調し、中国の協力が必須とした。

起源調査を巡っては、中国政府が調査団の受け入れを遅らせたとして、WHOトップが異例の批判を展開していた。

中国側は、新型コロナウイルスが武漢市で見つかる以前に国外で発生していたとの見方を示している。中国外務省はまた、米メリーランド州のフォート・デトリックにある米陸軍の研究所が2019年7月に突如として閉鎖したのはコロナ感染と関係あると暗に指摘している。

*内容を追加しました。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...



ニューズウィーク日本版 ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年2月24号(2月17日発売)は「ウクライナ戦争4年 苦境のロシア」特集。帰還兵の暴力、止まらないインフレ。国民は疲弊し、プーチンの足元も揺らぐ

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国、米国産大豆追加購入の可能性低下も 関税違憲判

ビジネス

トランプ関税違憲判決、米エネ企業のコスト軽減 取引

ワールド

米USTR、新たな301条調査開始へ 主要国の大半

ワールド

トランプ氏、10%の代替関税に署名 最高裁の違憲判
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
2026年2月24日号(2/17発売)

帰還兵の暴力、ドローンの攻撃、止まらないインフレ。国民は疲弊しプーチンの足元も揺らぐ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 2
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 3
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由...「落葉帰根」派も「落地生根」派も
  • 4
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 5
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 6
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 7
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 8
    「窓の外を見てください」パイロットも思わず呼びか…
  • 9
    中国政府に転んだ「反逆のアーティスト」艾未未の正体
  • 10
    ディープフェイクを超えた「AI汚染」の脅威──中国発…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発される中国のスパイ、今度はギリシャで御用
  • 3
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」でソフトウェア株総崩れの中、投資マネーの新潮流は?
  • 4
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 5
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 6
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワ…
  • 7
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 8
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 9
    「目のやり場に困る...」アカデミー会場を席巻したス…
  • 10
    オートミール中心の食事がメタボ解消の特効薬に
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中