最新記事

感染第3波

東京都28日のコロナ新規感染1064人・重症者150人 新規重症者は週80人に増加

2021年1月28日(木)21時10分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

東京都は28日、都内で新たに1064人の新型コロナウイルス陽性者が確認されたと発表した。

東京都は28日、都内で新たに1064人の新型コロナウイルス陽性者が確認されたと発表した。

この日確認された陽性者の内訳は、
10歳未満:62人(約6%)
10代:56人(約5%)
20代:178人(約17%)
30代:173人(約16%)
40代:154人(約14%)
50代:137人(約13%)
60代:86人(約8%)
70代:86人(約8%)
80代:92人(約9%)
90代:38人(約4%)
100歳以上2人(約0.19%)
となっている。また65歳以上の高齢者は264人となっており、全体の25%を占めている。

また、重症者は前日の159人に対して150人となっている。

これで1月に入って都内で確認された陽性者の合計は35126人と3万人を突破。また累計では97571人となった。

新規陽性者がピークアウトしつつあることから、医療提供体制のひっ迫を受けて増加していた自宅療養者と入院・療養等調整中も減少しつつある。自宅療養者は7,159人、入院・療養等調整中も5,353人となっている。

またPCR検査などでの陽性率も1月7日の14.5%から徐々に下がりはじめており、7日間移動平均値をもとに算出した27日の数値は8.1%にまで低下している。1月8日から2月7日までの緊急事態宣言もあと10日になり、今後どこまで新規陽性者が低下するか注目される。

newsweek_20210128_212417.jpg

PCR検査などでの陽性率は徐々に下がりはじめており、26日の数値は8.9%になった。

モニタリング会議「新規陽性者は減少、新規重症者が週80人と増加」

こうしたなか、東京都は28日午後にモニタリング会議を実施、感染状況と医療提供体制ともに最も高い警戒レベルを維持することとした。

専門家からは感染状況について、
・新規陽性者数の7日間平均は減少したが、緊急事態宣言発令前の1月6日1,029人とほぼ同数、第2波のピーク時8月5日約346人の約3倍と依然として高い値である。
・PCR検査等件数は前回の約10,985人から、1月27日時点で約9,309人と減少し、それ以上に新規陽性者数が減少したため、PCR検査等の陽性率は8%台に低下した。
・今週の新規陽性者7,615人のうち、無症状の陽性者が1,541人、割合は20.2%で、無症状や症状の乏しい感染者の行動範囲が広がっている可能性があり、PCR検査等の体制強化が、引き続き求められる。
との指摘がなされた。

また医療提供体制については、
・入院患者数は約2,900人と非常に高い水準で推移しており、医療提供体制の逼迫は長期化し、通常の救急医療等も含めて危機的状況が続いている。都は都立・公社病院において2月1日に計1,700床の確保を予定しているが、現状の新規陽性患者数に対応する病床を確保するため通常の医療をさらに縮小せざるを得ない。
・保健所から入院調整本部への調整依頼件数は連日300件/日を超え入院調整が難航し、翌日以降の調整に繰り越し待機を余儀なくされる例が多数生じている。
・入院患者の年代別割合は、60代以上が11月中旬以降、高い割合で推移しており、全体の約2/3を占めている。重症化リスクの高い高齢者への感染の機会をあらゆる場面で減らすとともに、基本的な感染予防策、環境の清拭・消毒を徹底する必要がある。
・新規重症患者数は週当たり約80人と高い水準となっており、1月19日には1日で新規の人工呼吸器装着した患者が20人にのぼった。
・今週、人工呼吸器を離脱した患者の、装着から離脱までの日数の中央値は7.0日、平均値は9.1日であった。人工呼吸器の離脱まで長期間を要する患者が増加すると、重症患者数は急増し、医療提供体制の危機的状況が数週間続くと思われる。
・死亡者数は前々週の55人、前週の39人から今週は68人となった。今週の死亡者のうち、70代以上の死亡者が61人であった。
と問題点が挙げられた。

小池知事「ウイルスに勝つ唯一の方法は『感染しない・感染させない』」

小池知事はモニタリング会議後の会見で「改めて都民の皆様方にお願いでございますが、今も緊急事態宣言のその宣言下にあるという認識をもう一度改めてお持ちいただきたい。徹底的にステイホーム、そしてテレワークなどを是非実行していただきたい。コロナウイルスは人と人との接触につけ入って急速に拡散する。それではどうするかという点で、食事も最近はデリバリーサービスが随分普及してきた。それから友人とやり取りする際もリモートなども活用して徹底的に感染の機会を避けていただく。"感染しない・感染させない"それが現時点でウイルスに打ち勝つ唯一の方法だ」と述べ、あらためて不要不急の外出を自粛するよう改めて呼びかけた。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国、今後5年間で財政政策を強化=新華社

ワールド

インド・カシミール地方の警察署で爆発、9人死亡・2

ワールド

トランプ大統領、来週にもBBCを提訴 恣意的編集巡

ビジネス

訂正-カンザスシティー連銀総裁、12月FOMCでも
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前に、男性が取った「まさかの行動」にSNS爆笑
  • 4
    「不衛生すぎる」...「ありえない服装」でスタバ休憩…
  • 5
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 6
    『トイ・ストーリー4』は「無かったコト」に?...新…
  • 7
    ヒトの脳に似た構造を持つ「全身が脳」の海洋生物...…
  • 8
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 9
    文化の「魔改造」が得意な日本人は、外国人問題を乗…
  • 10
    「水爆弾」の恐怖...規模は「三峡ダムの3倍」、中国…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 7
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 8
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 9
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 10
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中