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女性登用行き過ぎのパリ市にペナルティ 罰金の使い道は「女性公務員の積極昇進」?

2020年12月22日(火)18時45分
エリオット・ハノン

女性登用を推し進めるパリのイダルゴ市長 CHRISTOPHE ARCHAMBAULT-POOL-REUTERS

<女性市長アンヌ・イダルゴは「市庁舎の上級職をフェミニスト化し過ぎた」とジョーク>

パリ市は12月半ば、女性のパリ市長アンヌ・イダルゴが市当局の上級職に女性を多く任命し過ぎたとして国の公共変革・公務員省から9万ユーロの罰金を申し渡された。イダルゴが2018年に任命した上級職16人のうち11人は女性。これが2013年制定の、公職における男女比率はそれぞれ40%以上とすると規定した法律に抵触したとされる。

イダルゴは「市庁舎の上級職をにわかにフェミニスト化し過ぎたようだ」とジョークを飛ばした。2019年に同法は改正され、公職全体の男女比が著しく偏らない限り新規採用で男女各40%以上とする縛りは撤廃されたが、2018年の任命について19年の法改正は適用されなかった。ルモンド紙によれば、パリ市庁舎の上級職は女性が47%だ。

アメリー・ドモンシャラン公共変革・公務員相ですら、罰金は「ばかげている」とツイート。パリ市が支払う罰金を女性公務員の昇進を促進するための対策に投じる資金にすると付け加えた。

©2020 The Slate Group

<2020年12月29日/2021年1月5日号掲載>

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