最新記事

サイバー攻撃

米財務省と商務省にハッキング ロシアが関与か

2020年12月14日(月)11時33分

ロシア系とみられるハッカー集団が米財務省と商務省電気通信情報局(NTIA)のシステムに侵入し、内部メールを傍受していたことが、事情に詳しい関係者の話で明らかになった。写真は、米財務省の正面。2020年8月30日に撮影。(2020年 ロイター/Andrew Kelly)

ロシア系とみられるハッカー集団が米財務省と商務省電気通信情報局(NTIA)のシステムに侵入し、内部メールを傍受していたことが、事情に詳しい関係者の話で明らかになった。

関係者によると、米情報機関は、同じハッカー集団が同様の手口で他の米政府機関に侵入した可能性について懸念している。

これとは別に、米ITインフラ管理ソフトウエア大手ソーラーウィンズは13日遅くに3月と6月のソフト更新が「国家による非常に高度で的を絞ったマニュアルのサプライチェーン攻撃」にひそかに遭っていた可能性があると発表。

同社を介して財務省がハッキングされたかどうかは明らかにしていないが、捜査に詳しい関係者は同社がハッカーへの抜け穴になったと考えられていると述べた。

同社はコメントの求めにこれまでのところ応じていない。

同社のウェブサイトによると、同社の顧客には米誌「フォーチュン」が選ぶ国内有力企業「フォーチュン500」のほとんどと、米通信業者の上位10社全て、米軍の陸海空など5軍全て、国務省、国家安全保障局、大統領行政府が含まれている。

サイバー攻撃に関する捜査に詳しい関係者は、ロシアの関与が疑われていると述べた。

関係者の一部は、今回明らかになった攻撃は、米サイバーセキュリティー大手ファイア・アイが最近被害を公表したサイバー攻撃も含まれる広範な作戦と関係していると語った。

国家安全保障会議(NSC)のウリオット報道官は、「米政府はこれらの報告を承知しており、関連する全ての問題を特定し、修復するために必要な全ての措置を講じている」とコメントした。

1人の関係者によると、ハッキング被害の深刻さを受けて、NSCは12日にホワイトハウスで会合を開いた。

商務省は傘下機関の1つでハッキング被害があったと確認し、サイバーセキュリティー専門機関(CISA)と連邦捜査局(FBI)に捜査を依頼したとと明らかにした。

関係筋によると、ハッカー集団は商務省NTIAで使われているマイクロソフト製オフィス365に侵入。職員の電子メールが数カ月間にわたり傍受されたという。

ある関係者によると、ハッカーは「かなり高度」な技術があり、オフィス365の認証管理をすり抜けられたという。別の関係者は「これは国家が関与している」と語った。

捜査はまだ初期段階で、FBIを含む複数の機関によって行われていることも、関係者の話で明らかになった。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・アメリカ大統領選挙、敗残のトランプを待ち構える訴訟の山 検察による刑事捜査も
・巨大クルーズ船の密室で横行する性暴力


ニューズウィーク日本版 総力特集:ベネズエラ攻撃
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年1月20号(1月14日発売)は「総力特集:ベネズエラ攻撃」特集。深夜の精密攻撃で反撃を無力化しマドゥロ大統領拘束に成功したトランプ大統領の本当の狙いは?

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら



今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ミネソタ州に兵士1500人派遣も、国防総省が準備命

ワールド

EUとメルコスルがFTAに署名、25年間にわたる交

ワールド

トランプ氏、各国に10億ドル拠出要求 新国際機関構

ワールド

米政権、ベネズエラ内相と接触 マドゥロ氏拘束前から
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
2026年1月20日号(1/14発売)

深夜の精密攻撃でマドゥロ大統領拘束に成功したトランプ米大統領の本当の狙いは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰に地政学リスク、その圧倒的な強みとは?
  • 2
    中国のインフラ建設にインドが反発、ヒマラヤ奥地で国境問題が再燃
  • 3
    DNAが「全て」ではなかった...親の「後天的な特徴」も子に受け継がれ、体質や発症リスクに影響 群馬大グループが発表
  • 4
    シャーロット英王女、「カリスマ的な貫禄」を見せつ…
  • 5
    AIがついに人類に「牙をむいた」...中国系組織の「サ…
  • 6
    「リラックス」は体を壊す...ケガを防ぐ「しなやかな…
  • 7
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 8
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世…
  • 9
    中国ネトウヨが「盗賊」と呼んだ大英博物館に感謝し…
  • 10
    【総選挙予測:自民は圧勝せず】立憲・公明連合は投…
  • 1
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 2
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世界一危険」な理由
  • 3
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試掘の重要性 日本発の希少資源採取技術は他にも
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 6
    母親が発見した「指先の謎の痣」が、1歳児の命を救っ…
  • 7
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 8
    「高額すぎる...」ポケモンとレゴのコラボ商品に広が…
  • 9
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 10
    世界最大の埋蔵量でも「儲からない」? 米石油大手が…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中