最新記事

アメリカ政治

民主党オカシオコルテスの「金持ちに課税せよ」スウェット(58ドル)に浴びせられた罵詈雑言

AOC's $58 'Tax the Rich' Sweatshirt Gets Ridiculed Mercilessly

2020年12月4日(金)14時10分
アレクサンドラ・ギャレット

オカシオコルテスは民主党の環境政策への財源に富裕層増税分をあてると述べている Mike Segar-REUTERS

<スウェットとしてはやや高額だが、オカシオコルテスは米国内で生活水準の給与を支払って製作したグッズで適正な価格と反論>

米民主党のアレクサンドリア・オカシオコルテス下院議員は今週2日、自らの政治活動サイトで新たなグッズの販売を開始した。このうちネイビーブルーのスウェットには、胸に大きく「Tax the Rich(金持ちに課税せよ)」と書かれている。

しかしこのスウェットにやや高額の1枚58ドルという値段が付いていたことから、オカシオコルテスを批判する多くのツイートが寄せられた。スウェットには当初65ドルの値が付いていたが、その後58ドルに値下げされた。売り上げはオカシオコルテスの政治活動の資金となる。

「スウェットに58ドルとは、金持ちへの課税ではなく、馬鹿どもから搾取している」と、ダリルKはツイートした。

別のユーザーも、「『金持ちに課税せよ』スウェットが58ドル。これにはたまげた」と投稿。

またダニエル・トビンは「スウェットで65ドルを取るくらい、『弱者のために戦う』ことはない」と皮肉った。

オカシオコルテスは去年、富裕層への増税分を自らが起草した環境政策「グリーン・ニューディール」の財源にあてると述べている。これに対して保守派は、グリーン・ニューディールの実現には93兆ドルの財源が必要だと、批判している。

しかしオカシオコルテスは、スウェーデンなどの国々では年収1000万ドル以上には70%の税を課していると指摘する。

「金持ちに課税せよ」は、社会福祉事業の財源にあてるために富裕層への増税を行うべきとする民主党左派のスローガンに由来している。

「社会主義者」のレッテル

急進左派のオカシオコルテスは、保守派から繰り返し「社会主義者」というレッテルを貼られてきたが、今回は自分の政策を売り込むために資本主義の戦術を使っていると批判された。

「オカシオコルテスは偽善者のクズだ。女性たちよ、目を覚ませ。資本主義を使って社会主義を売りつけるのが今年の民主党の最大のキャンペーンだ」と別のツイートは批判した。

また、オカシオコルテスを「バカ」、スウェットを「ぼろきれ」と罵るツイートもあった。

「おバカコルテスのことはすべて分かった! 人々はきっとあんたのぼろきれに列を作って欲しがるだろう」と、「Les_Med」は書いている。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

欧州首脳、ウクライナ停戦でトランプ氏提案への支持表

ワールド

インタビュー:高市新政権、「なんちゃって連立」で変

ワールド

為替はファンダメンタルズ反映し安定推移が望ましい=

ワールド

ベトナムのガソリン二輪車規制、日本が見直し申し入れ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 5
    TWICEがデビュー10周年 新作で再認識する揺るぎない…
  • 6
    米軍、B-1B爆撃機4機を日本に展開──中国・ロシア・北…
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 9
    「認知のゆがみ」とは何なのか...あなたはどのタイプ…
  • 10
    【インタビュー】参政党・神谷代表が「必ず起こる」…
  • 1
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 2
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 3
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ…
  • 6
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 7
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 8
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 9
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口…
  • 10
    「心の知能指数(EQ)」とは何か...「EQが高い人」に…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中