最新記事

米選挙

【米下院選】陰謀論の「Qアノン」議員が続々誕生

Every QAnon Candidate to Win 2020 Election Race

2020年11月5日(木)16時10分
イワン・パーマー

保守系メディアのリパブリカン・アメリカンによれば、バーセルは自分とQアノンとの関係について、選挙当日には有権者たちが「否定的な情報ばかりに目を向けない」よう願っていると語っていた。

テネシー州議会下院選挙の第57選挙区では、共和党の現職であるスーザン・リンが無党派のトム・ソテックが圧勝する見通しだ。

リンは、星印を使って書かれた「Q」の文字の下に「WWG1WGA」のスローガンが記された旗の写真を、フェイスブックのカバー写真として使っていたことが判明。さらに彼女は#WWG1WGAのハッシュタグを使って複数のツイートを投稿しており、またQアノン信奉者がよく使うもう一つのフレーズ「#TheGreatAwakening(大いなる目覚め)」のハッシュタグを含むツイートをシェアしたこともあった。

彼女は9月にAP通信の取材に対して、Qアノンの陰謀論を支持してはいないと語っている。「ここはアメリカだ。何をツイートしようが、リツイートしようが、私の自由だ」と彼女は述べた。「これが問題視される理由がわからない。私はQアノンが展開する運動には関与していない」

「信奉者」は否定

コロラド州第3選挙区では、民主党のダイアン・ミッチ・ブッシュ候補が敗北を認め、Qアノンの陰謀論について肯定的な発言をしてきた共和党の極右候補ローレン・ボーバートが当選を確実にした。

ボーバートは、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて同州が決定したロックダウンのガイドラインに背き、自身が経営するレストランの営業を続けていたことでも物議を醸した。彼女は6月にオンラインメディア「スティール・トゥルース」の番組に対して、「これまでQについて聞いたこと全てが、本当であることを願っている」と述べていた。同番組はQアノン信奉者を公言するアン・バンダースティールがホストを務めている。

だがその後、ボーバートは何度もQアノンと距離を置こうと試み、本誌に対しても「これまで何度も公に述べてきたが、私はQアノンの信奉者ではない。あなた方やほかの人々が、どうしても私をQアノンと関連づけようとしているだけだ」と語った。ボーバート陣営の広報担当も、「ローレンは何度も、自分はQアノン支持者ではないと明言している」と説明した。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国、ガリウムやゲルマニウムの対米輸出禁止措置を停

ワールド

米主要空港で数千便が遅延、欠航増加 政府閉鎖の影響

ビジネス

中国10月PPI下落縮小、CPI上昇に転換 デフレ

ワールド

南アG20サミット、「米政府関係者出席せず」 トラ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216cmの男性」、前の席の女性が取った「まさかの行動」に称賛の声
  • 3
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 4
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 7
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 8
    レイ・ダリオが語る「米国経済の危険な構造」:生産…
  • 9
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 10
    「非人間的な人形」...数十回の整形手術を公表し、「…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 7
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 8
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 9
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 10
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中