最新記事

東南アジア

タイの最大野党党首、プラユット首相に辞任要求 デモ隊はドイツ大使館へ行進へ

2020年10月26日(月)17時52分

タイの最大野党・タイ貢献党のソムポン党首は26日、反体制デモへの対応を協議する臨時国会で、プラユット首相に辞任を求めた。写真は反体制デモ隊、バンコクで25日撮影(2020年 ロイター/Athit Perawongmetha)

タイの最大野党・タイ貢献党のソムポン党首は26日、反体制デモへの対応を協議する臨時国会で、プラユット首相に辞任を求めた。

同国では、学生を中心とするデモ隊が、首相の辞任や憲法改正、王室改革を求める抗議活動を繰り広げている。

ソムポン党首は国会で「首相が国にとって大きな障害、重荷になっている。どうか辞任してほしい。そうすればすべてがうまく行く」と述べた。

タイ政府は今月15日に集会などを禁止する非常事態宣言を発令したが、抗議活動は逆に激化。バンコクで大規模な抗議デモが行われおり、プラユット首相が臨時国会を招集した。

首相は臨時国会の冒頭演説で「政治的な意見は様々だが、誰もがこの国をまだ愛していると確信している」と表明。

ただ、野党や抗議活動の指導者は、臨時国会の招集で混乱が収拾する可能性は低いとの見方を示している。

デモ隊は、現地時間午後5時(日本時間午後7時)からドイツ大使館までデモ行進を行う予定。ワチラロンコン国王はドイツに滞在することが多く、デモ隊はドイツ政府に国王の権力の行使について調査を求める方針を示している。

ドイツ政府は、タイの国王がドイツ国内から政治活動を行うのは容認できないとの立場を示している。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・聖域「王室」にも迫る タブーに挑むタイ若者の民主活動
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ



ニューズウィーク日本版 高市早苗研究
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年11月4日/11日号(10月28日発売)は「高市早苗研究」特集。課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら



今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ロシア、日本の自衛隊統合演習に抗議 「国境近くで実

ワールド

トランプ氏、カナダとの貿易交渉再開を否定

ビジネス

情報BOX:大手証券、12月利下げを予想 FRB議

ワールド

米中エネルギー貿易「ウィンウィンの余地十分」=ライ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 5
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 6
    必要な証拠の95%を確保していたのに...中国のスパイ…
  • 7
    海に響き渡る轟音...「5000頭のアレ」が一斉に大移動…
  • 8
    【クイズ】12名が死亡...世界で「最も死者数が多い」…
  • 9
    【ロシア】本当に「時代遅れの兵器」か?「冷戦の亡…
  • 10
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 6
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 7
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した…
  • 8
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 9
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水…
  • 10
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 8
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 9
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中