最新記事

映画

『82年生まれ、キム・ジヨン』は「女性のための映画」ではない

2020年10月9日(金)16時45分
大橋 希(本誌記者)

kjy03.jpg

映画のラストは原作と違い希望を感じさせる © 2020 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.

小説は精神科医のカルテという体裁でジヨンの人生をたどっているが、映画は違う。ラストも小説とはまったく異なり、後味の悪いものにはなってない。どちらがいい、悪いではなく、作り手が伝えたいメッセージが違うということだ(ちなみに筆者は小説のラストほうがしっくりきた)。

日本でも十分通じる話だし(あのシーンもこのシーンも......と挙げだしたらきりがない)、きっと多くの女性がこの映画を見に行くことだろう。でも本当は男性にこそ見てほしい。それから、「赤ちゃんはママがいいに決まっている」といった時代錯誤で現実を知らない発言をたびたびしてしまう国会議員たちを集めて上映会でもやったらいいのに、と思う。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ハマス、カタール・エジプト仲介の停戦案検討 イスラ

ワールド

19世紀の米中絶禁止法は無効、ウィスコンシン州最高

ワールド

米独立記念日休暇の旅行者数、過去最高の見通し 海外

ビジネス

米石油・ガス事業活動、第2四半期は鉄鋼関税引き上げ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプvsイラン
特集:トランプvsイラン
2025年7月 8日号(7/ 1発売)

「平和主義者」のはずの大統領がなぜ? 核施設への電撃攻撃で中東と世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
メールアドレス

ご登録は会員規約に同意するものと見なします。

人気ランキング
  • 1
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で大爆発「沈みゆく姿」を捉えた映像が話題に
  • 2
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた発見の瞬間とは
  • 3
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門家が語る戦略爆撃機の「内側」と「実力」
  • 4
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 5
    夜道を「ニワトリが歩いている?」近付いて撮影して…
  • 6
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 7
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉…
  • 8
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 9
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 10
    韓国が「養子輸出大国だった」という不都合すぎる事…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中