大切な人との「別れ」に苦しむ人へ──カリスマゲイ精神科医が授ける自分を取り戻す処方箋
「思い出すとつらいだけなのに、相手を思い出すようなことばかりしてしまう」という相談には、「あえてクヨクヨ、浸ってみるのもいい」と回答。そうすることで少しでも楽になっていると実感できるのであれば、意図的に思い出に浸ってみるのも一つの方法だと指摘する。
また、「死別した相手にもっと優しくできたのに」と後悔しているという相談には、伝えたかったことを書き出してみるようアドバイス。書き出すだけでなく、手紙にして供えるのも有効だという。
当然、別れは、その数だけ様々な状況があり、当事者の性格も違う。それゆえ、別れを乗り越える方法に一つの正解というものはない。しかし、様々なケースを知っておくことで応用することはできる。いろいろ試してみて、自分が良いと思う方法を続けてみる。やりたくないことはやめる。そうして、自分が楽になっていく道を見つければいい。
「新しい自分」として生きていく
大事な人を失ったという事実は、なかったことにはできない。悲しくてつらい気持ちも、完全になくすことは難しい。だが、その喪失と共存して生きていくことはできる、とTomy氏は言う。つらく苦しい経験を乗り越えた「新しい自分」として、今後も存在していくのだ。
「新しい自分」は、ステージが一つ上がった「充実した自分」である。
多くの人は「いつになったら元の自分に戻れるのか」と思い悩む。しかし、以前と同じ状態に戻る必要はないのだ。そうではなく、「新しい自分」としての生き方を作っていけばいい。
かつて世界の色が失われたと思いました。もう二度と戻らないと思っていた。でもそれは間違っていて、前と色は違うけれど、再び戻ってきたのです。なんとありがたいことでしょうか。(153ページ)
永遠に続くと感じられる絶望にも、必ず終わりがある。自らつらい別れを経験した著者だからこそ言える偽りのない助言は、まさに「処方箋」として、傷ついた心に染みわたるだろう。
『失恋、離婚、死別の処方箋 別れに苦しむあなたへ。』
精神科医Tomy著
CCCメディアハウス
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