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米厚生省、ファイザーなどからコロナワクチン1億回分を約2090億円で調達 国民に無償提供へ

2020年7月23日(木)13時40分

米製薬大手ファイザーと独ビオンテックは22日、米政府から19億5000万ドルを受け取り、両社が開発する新型コロナウイルスワクチン1億回分を提供する契約を締結したと発表した。メキシコ・トルーカで2018年10月撮影(2020年 ロイター/EDGARD GARRIDO)

米製薬大手ファイザーと独ビオンテックは22日、米政府から19億5000万ドルを受け取り、両社が開発する新型コロナウイルスワクチン1億回分を提供する契約を締結したと発表した。

5億回分の追加供給の可能性もあるという。

アザー厚生長官はFOXニュースに対し、米食品医薬品局(FDA)から緊急使用認可を得られれば、ファイザーが12月から1億回分のワクチンを提供する契約に署名したと確認した。

厚生省によると、コロナワクチンは無償で国民に提供される見通し。ただし、医療保険への負担は求められる可能性がある。

ファイザーとビオンテックの臨床試験(治験)では、1人に対し2回の接種を行うことにしている。このため、1億回分のワクチンを受けられる人数は5000万人となる。

2回の接種にかかる費用は39ドルとみられる。

ファイザーとビオンテックが開発するコロナワクチン候補は小規模な初期データで有望な結果が出ており、近く大規模な臨床試験が実施される。両社は、早ければ10月にも規制当局に認可取得を申請する用意が整う見通しとした。

臨床試験の結果次第だが、両社は現時点で、年末までに世界で最大1億回分、来年末までに13億回分超のワクチン製造を見込んでいる。

発表を受け、ファイザーは米株式市場で4%強上昇した。


[ロイター]


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