最新記事

感染症対策

政府「緊急事態宣言」期間延長を来週末にも議論か

2020年4月16日(木)07時06分

政府は、5月6日までとなっている緊急事態宣言の実施期間を延長するかどうか、来週末にも議論する。写真は14日、都内の繁華街をパトロールする警察官(2020年 ロイター/Issei Kato)

政府は、5月6日までとなっている緊急事態宣言の実施期間を延長するかどうか、来週末にも議論する。東京を中心とした感染者数の拡大ペースや医療機関の逼迫状況から専門家が必要と判断すれば延長が検討される見通し。複数の関係筋が明らかにした。

政府は今月7日、新型コロナ特措法に基づく緊急事態宣言を発令した。安倍晋三首相は専門家の分析をもとに「私たち全員が努力を重ね、人と人との接触機会を最低7割、極力8割削減することができれば、2週間後には感染者を減少に転じさせることができる」との見通しを示していた。

発令から1週間が経過した現在の感染拡大状況について、政府内の受け止めは、感染爆発には至っていないが、ここから1週間が瀬戸際というものだ。焦点は東京都の新規感染者で「毎日100人前後で安定して推移すれば、感染爆発は抑制できたことになるが、医療機関のひっ迫状況次第では延長が議論されることになる」(政府・与党関係者)という。

判断時期は大型連休前とされ、4月20─24日の週の後半との見方が多い。延長幅については「最低2週間」(同)との声も出ているが、現時点でコンセンサスはないもようだ。

日本の感染者数が人口比で他の主要国と比べて少ないなどの批判や国民の不安を受けて、政府は感染の有無を調べるPCR検査数を拡大している。このことが「自然に新規感染者数の拡大につながる上、感染経路不明の新規感染者が非常に多い」(別の政府・与党関係者)として、延長が望ましいとの声も聞こえる。

安倍首相は緊急事態宣言を発令した7日の会見などで「取り組みが奏功し、対象となる7都府県全体の1日あたりの新規感染者数をクラスター対策が可能なレベルまで低減できれば、感染者の爆発的増加の可能性は相当程度低下する」と指摘。解除時期については「専門家の意見を聞き、適切に判断する」と語った。その日のテレビ番組では「専門家が収束に至っていないと判断すれば延ばすことになる」と説明していた。

(竹本能文)

[東京 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【関連記事】
・日本・台湾・香港の「コロナ成績表」──感染爆発が起きていないのはなぜ?
・アメリカが期待した「クロロキン」、ブラジルで被験者死亡で臨床試験中止
・「社会的距離の確保、2022年まで必要な可能性」米ハーバード大学が指摘
・気味が悪いくらいそっくり......新型コロナを予言したウイルス映画が語ること


20200421issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年4月21日号(4月14日発売)は「日本人が知らない 休み方・休ませ方」特集。働き方改革は失敗だった? コロナ禍の在宅勤務が突き付ける課題。なぜ日本は休めない病なのか――。ほか「欧州封鎖解除は時期尚早」など新型コロナ関連記事も多数掲載。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米GM、中古車販売を自社ウェブサイト「カーブラボー

ワールド

豪GDP、第4四半期は約3年ぶり高い伸び 先行きに

ワールド

米エクソン、近くベネズエラに人員派遣 条件整えば「

ビジネス

米インテルのイアリー会長が退任へ、後継は取締役のバ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 2
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズった理由
  • 3
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られる」衝撃映像にネット騒然
  • 4
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 5
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 6
    核合意寸前、米国がイラン攻撃に踏み切った理由
  • 7
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 8
    人気の女性インフルエンサー、「直視できない」すご…
  • 9
    イランへの直接攻撃は世界を変えた...秩序が崩壊する…
  • 10
    「日本食ブーム」は止まらない...抹茶、日本酒に「あ…
  • 1
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 2
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの謎判定に「怒りの鉄拳」、木俣椋真の1980には「ぼやき」も
  • 3
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 4
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 5
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 6
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 7
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 8
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 9
    中国で今まで発見されたことがないような恐竜の化石…
  • 10
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中