最新記事
感染症対策

主要国・地域の新型コロナウイルス対策まとめ

2020年3月12日(木)15時15分
ロイター

世界の主要国は新型コロナウイルスに伴う経済低迷に対処するため、幅広いアプローチをとっている。写真はトランプ米大統領の対策発表をテレビでみるバーの客。シアトルで撮影。(2020年 ロイター/Jason Redmond)

世界の政策当局者や政府首脳は新型コロナウイルスに伴う経済低迷に対処するため、幅広いアプローチをとっている。

主要国・地域の主な措置は以下の通り。

米国

トランプ米大統領は11日、新型コロナウイルスの感染拡大を阻止するため、13日から欧州から米国への渡航を30日間停止すると発表した。英国には適用しない。同時に中小企業などに向けた500億ドル規模の低利融資による支援策も明らかにした。

大統領はこれより前に、総額83億ドルの新型コロナウイルス対策予算案に署名した。

米連邦準備理事会(FRB)は2008年金融危機のピーク時以来となる緊急利下げを実施。政策金利を0.5%ポイント引き下げた。投資家は数週間以内の追加利下げを予想している。

米下院民主党は11日、総合的な新型コロナウイルス対策を発表した。勤労者に対し14日間の有給の病気休暇と最大3カ月の有給の家族休暇・医療休暇を付与することが柱。下院本会議で12日中に審議・可決することを目指している。


中国

中国はウイルス流行との戦いで1105億元(159億ドル)を割り当てたと表明した。

中国当局は影響を受けている地域に対する資金調達支援を強化。中国人民銀行(中央銀行)は指標貸出金利を含むいくつかの主要金利を引き下げたほか、企業への低利融資や支払い軽減措置を各行に要求した。

中国生態環境省は10日、新型コロナウイルス流行の問題に対応し、環境基準を満たしていない企業が是正策を講じる期限を延長する方針を明らかにした。


日本

政府は10日の新型コロナウイルス対策本部会合で、緊急対策第2弾をまとめた。財政措置は4308億円。予備費2715億円を活用する。金融支援の総額は1.6兆円となる 。今後も、感染の状況とともに、地域経済および世界経済の動向を十分注視し、必要な対策は躊躇なく講じていく、としている。

日銀の黒田東彦総裁は9日、参院予算委員会で、2日の総裁談話に基づき潤沢な資金供給と金融市場の安定確保に努めると述べた。内外市場の動向を注視し「適切に躊躇なく対応していく」と強調した。

日銀は18―19日の金融政策決定会合で、追加緩和を視野に議論を行う。新型コロナウイルスの感染拡大による株安・円高などで、企業経営者や消費者のマインドが急速に悪化しており、市場の安定と景気の下支えに必要と判断した場合、緩和措置に踏み切る。緩和手段としては株価指数連動型上場株式投信(ETF)の買い入れ目標引き上げが有力な選択肢となるもようだ。複数の関係筋が明らかにした。


欧州中央銀行(ECB)

ECBはこれまでのところ利下げは打ち出していない。

ECB理事会は3日夜に電話会議を行い、新型コロナウイルスの影響を巡って議論した。ただ、政策措置は議題にならなかった。5人の関係者がロイターに明らかにした。

ECBが新型コロナウイルス対策としてユーロ圏の各金融機関に対し、職場での感染防止や必要時の大規模なテレワーク(在宅勤務)など業務継続計画を点検するよう指示したことが、ロイターの入手した文書で分かった。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アンソロピックが追加サービス公表、外部主要ソフトと

ワールド

米政権、10%の代替関税発動 15%への引き上げ方

ワールド

アンソロピック、AI軍事利用の制限緩和しない意向=

ワールド

米国務省、ロシア攻撃で米の利益損なわないよう警告 
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
2026年3月 3日号(2/25発売)

フィンテックの進化と普及で、金融はもっと高速に、もっとカジュアルに

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 2
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 3
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 4
    3頭のクマがスキー客を猛追...ゲレンデで撮影された…
  • 5
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
  • 6
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 7
    「IKEAも動いた...」ネグレクトされた子猿パンチと「…
  • 8
    「極めて危険」──ゼレンスキー、ロシアにおける北朝…
  • 9
    IMF、日本政府に消費減税を避けるよう要請...「財政…
  • 10
    武士はロマンで戦ったわけではない...命を懸けた「損…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 3
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 4
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
  • 5
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 6
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 7
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 8
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 9
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 10
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 5
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 6
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中