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2020米大統領選

米民主党候補者選び、ヤマ場のスーパーチューズデー迫る 新投票制度のカリフォルニアは混乱必至

2020年2月29日(土)15時00分

軍事作戦

カリフォルニア大アーバイン法科大学院で選挙問題を専門に研究するリック・ハセン氏は、そもそもこれほど重大で注目を浴びている予備選に、これほどたくさんの選挙制度変更を適用しようとしているのが不適切だとみている。

ハセン氏は「投票場所や選挙期日、投票機械の変更で、有権者が混乱する事態が現実味を帯びている。誰もアイオワの再現は望んでいない。理想的には、こうした変更はもっと格の低い選挙で導入されるものだ」と語った。

オレンジ郡のケリー氏は、自分たちのチームが今回の予備選に向けて、4年かけて綿密に準備を進めてきたと強調し、作業は民間の世界にいながら軍事作戦を遂行する感覚に近いと打ち明けた。

それでもカリフォルニア州の有権者の多さそのものが、落とし穴になりかねない。パディラ州務長官も22日、今年の投票者数は過去最高に達し、当日の投票までの待ち時間は普段よりも長くなると予想するとともに、期日前投票をしてほしいと訴えた。

カリフォルニア州立大のジャスティン・レビット教授(政治学)は、とりわけ道路の渋滞がひどく公共交通機関があまり充実していないロサンゼルスで、投票場所が大幅に減った点に懸念を表明。「ロスの交通問題は伝説的でさえある。多くの人はどうやって(投票場所に)たどり着けるか戸惑っている」と付け加えた。

Tim Reid

[ロサンゼルス ロイター]


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