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韓国、新型ウイルス感染161人増加で累計763人・死者7人に 中国は新たな感染減少も死者増加

2020年2月24日(月)17時42分

韓国の保健当局は、新型コロナウイルスの国内の感染者について、新たに161人が確認され、累計763人になったと発表した。写真は23日、韓国南東部・大邱市の病院に新型ウイルス感染者を搬送する救急車。聯合ニュース提供(2020年 ロイター)

韓国の保健当局は24日、新型コロナウイルスの国内の感染者について、新たに161人が確認され、累計763人になったと発表した。同国政府は前日に、感染の警戒レベルを最高水準に引き上げている。中国本土では新たな感染者が前日から減少したものの、新たな死者は増加した。

韓国疾病予防管理局(KCDC)によると、新たな感染者のうち115人は南東部・大邱市の教会と関わりがある。同教会では礼拝に参加した「31人目の患者」とされる61歳の女性から陽性反応が出ている。

KCDCはまた、大邱に隣接する清道郡の病院に入院していた新型ウイルス感染の62歳の男性患者が死亡したと報告。7人目の死者となった。大邱と清道郡はともに、ここ数週間で感染者が急増している。

当局は、「31人目の患者」に直近の海外渡航歴がないことから、同患者を含め、足元で感染が広がっている原因を引き続き調査している。

中国国家衛生健康委員会は24日、中国本土の新型コロナウイルスの新たな感染者が23日は409人だったと明らかにした。22日の648人から減少した。

ただ、23日の新たな死者は150人と、前日の97人から増加した。

これまでに本土で確認された感染者は累計7万7150人、死者は2592人となった。

湖北省では23日の新たな感染者は398人、死者は149人だった。

中国財政省の欧文漢部長助理は24日の記者会見で、新型ウイルスの感染拡大抑制のために995億元(141億6000万ドル)の資金を割り当てたと明らかにした。

感染が最も深刻な武漢市は24日、極めて重要な場合に限り、健康な人が市内から外に出ることを認めると発表したが、その後、発表は許可なく行われたとして撤回した。

その上で、さらなる感染拡大を阻止するために引き続き市外への人の移動を厳しく制限すると表明。先の発表を行った複数名を戒告処分としたと明らかにした。

*武漢市に関連する情報を更新しました。

[ソウル/上海/北京 24日 ロイター]


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