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香港香港で民主派デモが再開、警察の催涙ガス攻撃も復活
Hong Kong Police Fire Tear Gas as Protesters Return to Streets

アメリカとトランプに感謝し、米総領事館に行進するデモ隊も Thomas Peter-REUTERS
<民主派が圧勝した区議選から1週間。穏やかな日々は続かなかった>
11月24日の区議会選挙(地方議会)から1週間、香港では民主派による大規模なデモ(および警察による催涙ガス攻撃)が再開された。これだけの規模のデモが起きるのは、区議会選挙で民主派が勝利を収めて以降、初めてのことだ。
12月1日に行われたデモは3つで、いずれも警察から許可を得ていた。うち2つは平和的に行われたが、残る1つでは警察との衝突が起き、警察によれば一部のデモ隊が許可されたルートを進もうとせず、警官隊に攻撃を仕掛けてきたという。
衝突が起きたデモ隊は最も規模が大きく、高齢者も含む多様な参加者がにぎやかなショッピング街を埋め尽くした。警察は催涙ガスを発射してデモ隊を蹴散らし、数人を逮捕した。
警察の声明によれば「一部の過激なデモ隊が警官隊にレンガを投げた。これに対し警官隊は、彼らの違法な行動を阻止するため、催涙ガスを含む必要最低限の武力を行使した」という。
トランプに感謝も
また、アメリカ政府のデモ隊への支援を感謝するため、数百人が米総領事館に向けて行進した。多くの参加者が星条旗を振り、「香港人権・民主主義法」が成立したことへの謝意を示した。同法は香港における人権侵害に関与した中国と香港の当局者への制裁を認めるというもので、11月27日にドナルド・トランプ大統領が署名した。「香港を再び偉大に」という横断幕も掲げられた。
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数日前には、シルベスター・スタローン演じたロッキーの体にトランプの顔をコラージュしたポスターを掲げ、トランプへの謝意を示し練り歩いた人々もいた。
香港のデモは6月、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」の改正案を巡って始まった。改正案は白紙撤回されたものの、デモ隊の要求は拡大している。
(翻訳:村井裕美)

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