最新記事

朝鮮半島

北朝鮮が再び短距離弾道ミサイル 新型ミサイルの試験との見方

2019年7月31日(水)10時30分

韓国軍合同参謀本部は、北朝鮮が同日早朝に未確認の飛翔体を数発発射したと明らかにした。写真は、短距離弾道ミサイルの発射を見届ける金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長。今月26日、朝鮮中央通信(KCNA)が配信(2019年 ロイター/KCNA)

韓国軍合同参謀本部は31日、北朝鮮が同日早朝に発射した飛翔体は弾道ミサイルだったと明らかにした。2発発射し、約250キロ飛行したとしている。聯合ニュースは、以前と異なるタイプのミサイルとする鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)・韓国国防相の見方を伝えた。

合同参謀本部によると、飛翔体は北朝鮮東部の虎島半島から発射。追加発射に備えて状況を監視し、迅速に対応できる体制を整えているという。日本政府は「(同国の)安全保障に直ちに影響を与えるような事態は確認されていない」としている。米ホワイトハウス、国防総省、国務省からのコメントは得られていない。

北朝鮮は25日にも短距離弾道ミサイルを2発発射したが、トランプ米大統領とポンペオ国務長官はいずれも問題視しない姿勢を示し、ポンペオ長官は外交協議継続への期待を表明していた。

米政府当局者が30日に明らかにしたところによると、北朝鮮の当局者は先週、ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)当局者に対し、非核化に向けた実務者レベルの協議が「極めて近い将来」再開されると伝えた。

トランプ大統領は30日、ホワイトハウスで記者団に対し、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との関係は良好だとあらためて強調した上で、「何が起きるか見てみよう。何が起きるかは分からない」と述べた。

ポンペオ国務長官は今週バンコクで開かれる東南アジアの安全保障に関する会議に出席する際に北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相と会談する可能性があるとみられていたが、外交筋は李外相が同会議への出席を取りやめたとしている。

前出の米政府当局者も30日、李外相はバンコクを訪問しないようだと話した。

[ソウル 31日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 日本時代劇の挑戦
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年12月9日号(12月2日発売)は「日本時代劇の挑戦」特集。『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』 ……世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』/岡田准一 ロングインタビュー

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トルコ、ロシア産ガス契約を1年延長 対米投資も検討

ワールド

米国がAUKUS審査結果提示、豪国防相「米は全面的

ワールド

アングル:大火災後でも立法会選挙を強行する香港政府

ビジネス

リオ・ティント、コスト削減・生産性向上計画の概要を
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 2
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇気」
  • 3
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与し、名誉ある「キーパー」に任命された日本人
  • 4
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 5
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 6
    【クイズ】日本で2番目に「ホタテの漁獲量」が多い県…
  • 7
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 8
    台湾に最も近い在日米軍嘉手納基地で滑走路の迅速復…
  • 9
    高市首相「台湾有事」発言の重大さを分かってほしい
  • 10
    見えないと思った? ウィリアム皇太子夫妻、「車内の…
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 4
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 5
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 6
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 7
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 8
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 4
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 5
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中