最新記事

日本経済

新元号「令和」の日本、転換点の景気 世界情勢が舵取り左右

2019年4月2日(火)06時00分

新元号が「令和」に決まった。「前向きな明るい未来が展望できる」(所功・京都産業大学名誉教授)など、慶祝ムードの高まりが予測されるが、明治以降、大正、昭和、平成と改元された際には、一定のタイムラグを経て、社会的、経済的に大きな変動に直面してきた。写真は首相官邸で撮影(2019年 ロイター)

新元号が1日、「令和」に決まった。「前向きな明るい未来が展望できる」(所功・京都産業大学名誉教授)など、慶祝ムードの高まりが予測されるが、明治以降、大正、昭和、平成と改元された際には、一定のタイムラグを経て、社会的、経済的に大きな変動に直面してきた。秋に消費増税を控え、戦後最長とされる景気拡大局面に転換の兆しも見られるなか、グローバルな情勢変化が新時代の舵取りを大きく左右しそうだ。

広がるご祝儀ムード

「令和」に対する専門家の受け止め方は、概ね好評だ。京都産業大学の所名誉教授は、「万葉集から採られたのは意外な点もあるが、漢字を使って表現する日本の文化を示している。なかよく、やわらかくという意味であり、21世紀の日本、世界にとって大事な価値を示している」と述べた。

東京大学史料編纂所教授の山本博文氏は「従来の元号が政治的な理想や国家的な理想を示していたのに対し、良い感じ、雰囲気を意味する元号である点が新しい」と指摘した。

安倍晋三首相は、新元号公表後の談話の中で「一人ひとりの日本人が、明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる。そうした日本でありたい」、「希望に満ち溢れた新しい時代を、国民の皆様と共に切り拓いていく」と、新元号に込められた意義などを説明した。

初めての元号と言われている「大化」から「令和」まで、日本の元号は合わせて248。1300年あまりの歴史の中では、天平感宝(てんぴょうかんぽう)など漢字4文字で表記する時代もあった。

改元と景気の浮き沈みに直接的な因果関係はないとされるが、「改元に伴う『ご祝儀ムード』の高まりは、日本経済にプラス面の効果をもたらす」と、双日総合研究所・チーフエコノミストの吉崎達彦氏は指摘する。

今回は、天皇陛下が4月30日に退位され、5月1日に皇太子さまが即位される「生前退位」となる。東洋大学の鈴木洋仁・研究助手は、生前退位を前に消費を刺激する『さよなら平成キャンペーン』などが広がる現状に、「ご祝儀ムードは、すでに始まっている」と話す。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米・イラン和平交渉が物別れ、バンス氏「イランが米条

ビジネス

円高につながる金融政策、「一つの選択肢」=赤沢経産

ワールド

アングル:中南米系の共和党支持に動揺の兆し、民主党

ワールド

アングル:結婚式前に手っ取り早くやせたい インドで
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    健康を守るはずのサプリが癌細胞を助ける? 思いがけない副作用に研究者が警鐘
  • 2
    中国がイラン戦争一時停戦の裏で大笑い...一時停戦によって中国が「最大の勝者」となる理由
  • 3
    中国が恐れる「経済ドミノ」
  • 4
    新しいアメリカンドリームは「国外移住」...5人に1人…
  • 5
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 6
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 7
    革命国家イラン、世襲への転落が招く「静かな崩壊」
  • 8
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 9
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国…
  • 10
    【銘柄】イラン情勢で「任天堂」が急落 不確実な相…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 4
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 7
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 8
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 9
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国…
  • 10
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 7
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中