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イーロン・マスクが地下トンネルで広げた新たな大風呂敷

Seriously, Elon Musk?

2019年1月5日(土)17時30分
ヘンリー・グレーバー

こんなシステムがうまくいくとは、とても思えない。車を地上に上げたり地下に下ろしたりするエレベーターが必要だろう。この乗り物を加速させ、地下を高速で走る車の流れに合流させる装置も必要かもしれない。それから、事故が起きた場合に備えて地下からの非常口も要るだろう。それから、それから......。

しかし、希望が持てそうな分野が1つだけある。マスクがトンネル掘削のテクノロジーをわずかながら前進させたことだ。

掘削スピードを速めるという約束は果たせず、2キロ弱のトンネルを完成させるのに1年半を要した(最新鋭の掘削マシンなら8カ月で済んだだろう)。だがマスクは低コストで完成できた、のかもしれない。

彼によれば、工事費は約1000万ドルだ。ただしこの金額には、調査や開発、備品のコストは含まれていないという報道もある。土地の買収費用や人件費が入っているかどうかも不明だ。

新しい都市交通システムを築くのは、ロケットの打ち上げよりも手間が掛かる、ということなのだろう。

<本誌2019年01月01&08日号掲載>

※2019年1月1/8日号(12月26日発売)は「ISSUES2019」特集。分断の時代に迫る経済危機の足音/2020年にトランプは再選されるのか/危うさを増す習近平と中国経済の綱渡り/金正恩は「第2の鄧小平」を目指す/新元号、消費税......日本は生まれ変わるか/フィンテックとAIの金融革命、ほか。米中対立で不安定化する世界、各国はこう動く。

© 2019, Slate

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