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マッチョな男が高級車で飛ばしたがるワケ

Testosterone and Men's Behavior

2018年8月21日(火)15時30分
スコッティー・アンドルー

【5】典型的ナルシシスト

メルボルン大学(オーストラリア)のニコール・ミード准教授らの研究によれば、テストステロンは「社会的に有害なナルシシズム」を助長する。テストステロン値の高い男女に権力を与える実験を行ったところ、搾取的・特権的な行動が目立ち、権力を乱用する傾向も見られたという。テストステロン値の低い人では、そうしたナルシシスト的な行動は見られなかった。

実験では約200人の男女を集めてランダムに「ボス」の地位を与え、統率力を試す作業をやらせ、その過程で不正行為や他人を犠牲にする行為の有無を観察した。ミードによれば、「テストステロン値が高い人は権力志向が強いが、統率力を欠く」傾向があるそうだ。

【6】それでも心臓は丈夫

ボストン大学などの研究チームが10年にわたって実施した追跡調査によると、テストステロン補充治療を受けた男性では治療を受けなかった男性に比べ、心臓疾患などによる死亡率が有意に低く、血糖値や血圧、体重も対照群より低かったという。つまり、テストステロンは健康な心臓の味方ということ。

いかがだろう? 何となくドナルド・トランプ米大統領に当てはまりそう。強心臓も、大統領選で証明済みだ。

<本誌2018年8月14&21日号掲載>

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