最新記事

英王室

メーガン・マークルはダイアナの二の舞にはならない

2018年5月18日(金)18時45分
ジェームズ・テネント

レッド・カーペットでも堂々としていた女優時代のマークル(2013年、トロント) Mark Blinch-REUTERS

<同じ庶民派のプリンセスでも、マークルは不幸なプリンセスにはならない。マークルは脚光を浴び慣れているし、夫のハリーも理解があると、英王室ウォッチャーは言う>

イギリスのハリー王子(33)と米女優メーガン・マークル(36)の結婚式を明日に控え、英王室マニアの興奮は最高潮に達している。英王室ウォッチャーのリチャード・フィッツウィリアムズに、5月19日のロイヤルウェディングの社会的影響について聞いた。

人々がハリーとマークルの結婚にこれほど熱狂するのは、イギリスの王子とアメリカ人女優との結婚が「今までのロイヤルウェディングとは違う」から、「きっと特別に違いない」という期待があるからだ、とフィッツウィリアムズは言う。

おまけに2人はうっとりするほど魅力的なカップルで、2人とも「弱者のことを思っている」。マークルは親しみやすく、人々との触れ合いを楽しんでいるようにみえる。近寄り難い貴族階級とは正反対なのも、大衆受けする理由だ。

webw180518-markle03.jpg
握手を求めるロンドンっ子に応えるマークル(2018年1月) Dominic Lipinski-REUTERS

王室の一員として振る舞うのは大仕事だが、ハリウッドで女優のキャリアを積んだマークルにとってはそう難しいことではない、とフィッツウゥリアムズは言う。「彼女はレッドカーペットでも自然だし、群衆にも慣れっこだ」

ハリーは自己実現を妨げない

ハリーの母、故ダイアナ元妃も、王室の他のメンバーよりは庶民派と目されたが、プリンセスであることがダイアナにとっては不幸だった。「ハリーは、マークルが幸せになるためには自立した女性として活躍できる場が必要だということを知っている」

世界で数千万人が生で見るロイヤルウェディングは、単に二人だけではなく、イギリスのイメージにも関わるイベントだ。ハリーとマークルの結婚は、イギリスが時とともに変わろうとしているというメッセージになるだろう、とフィッツウィリアムズは言う。

【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!
気になる北朝鮮問題の動向から英国ロイヤルファミリーの話題まで、世界の動きを
ウイークデーの朝にお届けします。
ご登録(無料)はこちらから=>>

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

鉄鋼関税、2倍の50%に引き上げへ トランプ米大統

ワールド

トランプ米大統領、日鉄とUSスチールの「パートナー

ワールド

マスク氏、政府職を離れても「トランプ氏の側近」 退

ビジネス

米国株式市場=S&P500ほぼ横ばい、月間では23
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:岐路に立つアメリカ経済
特集:岐路に立つアメリカ経済
2025年6月 3日号(5/27発売)

関税で「メイド・イン・アメリカ」復活を図るトランプ。アメリカの製造業と投資、雇用はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「MiG-29戦闘機」の空爆が、ロシア国内「重要施設」を吹き飛ばす瞬間
  • 2
    「ウクライナにもっと武器を」――「正気を失った」プーチンに、米共和党幹部やMAGA派にも対ロ強硬論が台頭
  • 3
    イーロン・マスクがトランプ政権を離脱...「正直に言ってがっかりした」
  • 4
    3分ほどで死刑囚の胸が激しく上下し始め...日本人が…
  • 5
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 6
    【クイズ】生活に欠かせない「アルミニウム」...世界…
  • 7
    「これは拷問」「クマ用の回転寿司」...ローラーコー…
  • 8
    ワニにかまれた直後、警官に射殺された男性...現場と…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「ダイヤモンド」の生産量が多…
  • 10
    今や全国の私大の6割が定員割れに......「大学倒産」…
  • 1
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「MiG-29戦闘機」の空爆が、ロシア国内「重要施設」を吹き飛ばす瞬間
  • 2
    今や全国の私大の6割が定員割れに......「大学倒産」時代の厳しすぎる現実
  • 3
    【クイズ】世界で最も「ダイヤモンド」の生産量が多い国はどこ?
  • 4
    「ウクライナにもっと武器を」――「正気を失った」プ…
  • 5
    アメリカよりもヨーロッパ...「氷の島」グリーンラン…
  • 6
    デンゼル・ワシントンを激怒させたカメラマンの「非…
  • 7
    「ディズニーパーク内に住みたい」の夢が叶う?...「…
  • 8
    友達と疎遠になったあなたへ...見直したい「大人の友…
  • 9
    ヘビがネコに襲い掛かり「嚙みついた瞬間」を撮影...…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 5
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 6
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 7
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 8
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 9
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 10
    今や全国の私大の6割が定員割れに......「大学倒産」…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中