最新記事

北朝鮮

トランプ大統領「米朝首脳会談が実現するか不明、引き続き非核化を主張」

2018年5月17日(木)08時32分

5月16日、トランプ米大統領は北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との会談が実現するかは分からないとしながらも、朝鮮半島の非核化を主張し続けるとの立場を示した(2018年 ロイター/Kevin Lamarque)

トランプ米大統領は16日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との会談が実現するかは分からないとしながらも、朝鮮半島の非核化を主張し続けるとの立場を示した。

トランプ大統領は米朝首脳会談は実現するかとの記者団の質問に対し「様子を見る必要がある」とし、「何も決まっていない。われわれはまったく何の通達も受けていないし、何も聞いていない」と述べた。

ホワイトハウスのサンダース報道官は、米朝首脳会談の実現を引き続き期待するとの米政府の立場を表明した。ただ、トランプ大統領は困難な交渉プロセスにも備えていると述べた。フォックスニュースのインタビューに応じた。

サンダース氏は「会談が開催されなければ、引き続き最大限の圧力を掛け続ける」とも述べた。北朝鮮側の発言については「あり得ない内容でない」との認識を示した。

北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は、米政府が北朝鮮の核プログラム放棄を一方的に主張し続けるならば、北朝鮮は米国との首脳会談開催を再考するかもしれない、と伝えた。

金桂冠・第1外務次官は「米国がわれわれを追い詰め、われわれに一方的な核放棄を強いるならば、われわれはもはやそうした対話には関心を持てない。米朝首脳会談の開催も再考せざるを得ない」と述べた。

ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)はフォックス・ニュース・ラジオに対し、米朝首脳会談が実現する可能性はまだあるとの見方を示した。

ただ「われわれはこの会談の目的に、北朝鮮による完全で検証可能で不可逆的な非核化を掲げており、この目標を取り下げることはしない」とも述べた。

非核化を巡って金氏は、かつてのリビアへの対応と似た合意が非核化の形式になると示唆したボルトン氏ら米当局者を厳しく批判した。

金氏は「わが国が無残な運命をたどったリビアやイラクでないことを世界は熟知している」と指摘。リビアが核開発の初期段階にあったのに対し、北朝鮮は核保有国であると主張した。リビアの元最高指導者カダフィ大佐や、イラクのフセイン元大統領の退陣を念頭に置いた発言とみられる。

金氏はさらに「われわれは既に朝鮮半島の非核化の意思を表明しており、非核化の条件は米国が北朝鮮への敵視政策や、核の脅し、脅迫をやめることだと、複数の機会にはっきりさせてきた」とも主張した。

国連のグテレス事務総長は記者団に「最後は常識が勝って首脳会談が成功裏に開かれることを望む」と語った。

[ワシントン 16日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 トランプのイラン攻撃
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年3月10号(3月3日発売)は「トランプのイラン攻撃」特集。核・ミサイル開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。アメリカとイランの全面戦争は始まるのか?

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米潜水艦がイラン軍艦を魚雷で撃沈、87人死亡 スリ

ワールド

イラン、米CIAに停戦に向けた対話の用意示唆=報道

ビジネス

ミランFRB理事、年内利下げ継続を主張 「イラン攻

ビジネス

金利据え置きを支持、インフレ見通しはなお強め=米ク
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで続くのか
  • 2
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られる」衝撃映像にネット騒然
  • 3
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 4
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 5
    「外国人が増え、犯罪は減った」という現実もあるの…
  • 6
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 7
    戦術は進化しても戦局が動かない地獄──ロシア・ウク…
  • 8
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 9
    核合意寸前、米国がイラン攻撃に踏み切った理由
  • 10
    「イランはどこ?」2000人のアメリカ人が指差した場…
  • 1
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 2
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 3
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 4
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 5
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 6
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの…
  • 7
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 8
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 9
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 10
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中