最新記事

丸ごと1冊 プーチン

「プーチン大統領の初体験はいつ?」 珍質問に笑わぬ皇帝もニヤリ

2018年4月4日(水)13時00分
ニューズウィーク日本版編集部

「ボリスよ頼む、優しさを見せて犬を飼うのを許してやってくれないか」
「これは優しく、家族の絆を強くする行動だ」

薬物とクローン

行政機関をエキスパート集団にするために自分のクローンを作りたいかと聞かれたときと、マリフアナ合法化を検討しているかと聞かれたときは、共に質問を遮るように簡潔に答えた。

「ノー」
「娯楽用のドラッグには断固反対だ」

ロマンス

13年に妻リュドミラと離婚してからは、この番組でも大統領の次のロマンスに関する質問が何度も取り上げられた。だが新たなファーストレディーを目指す女性は、自らがプーチンの愛を独占できるとは考えないほうがいい。ある時は、質問者との間でこんなやりとりがあった。

――あなたはロマンチックな人間?
「多少は」

――何よりも愛しているものは?
「ロシアだ」

性生活

06年からは若者層へのアピールを狙い、ネット経由での質問を解禁。すると、わいせつな質問が大量に送られてくるようになった。この年に最も多かった質問の1つは、プーチンの初体験がいつだったのかを問うものだ。

「彼ら(若者たち)にとってはこうした質問が普通なのだろう。最初にセックスしたのはいつかと聞かれたが、覚えていない。最後にしたときのことは覚えているがね(笑)」
「何時何分だったかも正確に」

質問なし

07年に電話をかけてきた女性は奇妙だった。興奮した様子で、「あなたとは話さない。大統領とだけよ」と、司会者と話すことを拒否。司会者がプーチンに振ると、名前も名乗らずに気絶せんばかりの声色でこう聞いた。

――あなたなの?
「そうだ」

――本当にあなた?
「そうだ。私だ」

――じゃあ一瞬前もあなただったの?
(うなずくプーチン)

感無量の様子でプーチンに感謝を述べ、質問することなく彼女は電話を切った。

大統領からのプレゼント

番組で話した市民に後日プレゼントを贈るのは、おなじみの光景だ。ロシア南部クラスノダール地方にある小さな田舎町の住民からガスが通っていないことを訴えられると、30分後には翌年までにパイプラインを通すとするエネルギー大手ガスプロムとの契約に署名した。

また、祖母と暮らす少女が「シンデレラみたいなドレスが欲しい」と大統領にお願いすると、プーチンは彼女とその姉妹、祖母を大統領宮殿に招き、少女たちにドレスをプレゼントした。


61iyQwEIWLL150.jpg<ニューズウィーク日本版SPECIAL ISSUE 「 丸ごと1冊 プーチン」では、「最恐」独裁者プーチンの経済政策に暗殺令、謎のプライベートなどを貴重な写真やチャートを交え解説する。無名の元スパイから皇帝に上り詰めたプーチンの野望は如何に... この記事は「丸ごと1冊 プーチン」からの抜粋>


【お知らせ】
ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!
気になる北朝鮮情勢から英国ロイヤルファミリーの話題まで
世界の動きをウイークデーの朝にお届けします。
ご登録(無料)はこちらから=>>


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米中堅銀、年内の業績振るわず 利払い増が圧迫=アナ

ビジネス

FRB、現行政策「適切」 物価巡る進展は停滞=シカ

ビジネス

英インフレ、今後3年間で目標2%に向け推移=ラムス

ビジネス

ECB、年内に複数回利下げの公算=ベルギー中銀総裁
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 3

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負ける」と中国政府の公式見解に反する驚きの論考を英誌に寄稿

  • 4

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 5

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32…

  • 6

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 7

    日本の護衛艦「かが」空母化は「本来の役割を変える…

  • 8

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 7

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 8

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 9

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 10

    大半がクリミアから撤退か...衛星写真が示す、ロシア…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中