最新記事

銃乱射

【銃乱射】トランプ支持の白人労働者層でも銃規制支持が多数派に

2018年2月21日(水)17時00分
グレッグ・プライス

ホワイトハウスの外で2月19日に行われた銃規制強化を求めるデモ REUTERS TV/REUTERS

<白人労働者のほか白人男性、銃所有者の間にも、銃乱射を止めろという意見が広がり始めた。今度こそ銃ロビーに勝てるのか>

2月14日にフロリダ州の高校で起きた銃乱射事件をきっかけに、銃規制強化を求める世論がアメリカで沸騰している。2月20日に発表された最新の世論調査では、アメリカの有権者の3分の2が銃規制強化に賛成し、賛成の割合が過去最高を記録した。

コネティカット州のキニピアック大学の世論調査によると、有権者の66%が銃規制の強化に賛成した。反対は31%だった。この賛成率は、独立系の同世論調査が開始されて以来もっとも高い数字だ。キニピアック大の世論調査では、いまや銃所有者の50%が規制強化に賛成していることもわかった。

犯罪歴などを調べるバックグラウンド・チェック、銃購入時の待機期間の義務化、殺傷力の高いアサルトウェポン(対人殺傷用銃器)販売の全国的な禁止に対する支持が広がっている。ユニバーサル・バックグラウンド・チェック(オバマ政権が提案した銃規制案で、銃を買う全ての人に身元情報の提出を義務づける)は、全回答者の97%が支持している。また、アサルトウェポンの禁止に賛成する人は67%、待機期間に賛成する人は83%にのぼった。

今回のキニピアック大による世論調査では、各種の銃規制強化策に賛成する人の割合が、おしなべて調査開始以来もっとも高くなった。キニピアック大学が銃規制に関する世論調査を始めたのは、2013年にコネティカット州ニュータウンのサンディ・フック小学校で銃乱射事件が起きたあとのこと。この事件では、子ども20人とおとな6人が犠牲になった。

アメリカ人も衝撃を受けている

キニピアック大で世論調査のアシスタント・ディレクターを務めるティム・マロイは声明のなかで、「銃乱射事件が起きてもアメリカ人はほとんど動じないという考えは改めるべきだ」と述べている。

「銃規制の強化に賛成する人の割合は、2年あまりで19ポイント増えている。しかも、過去2カ月で銃規制強化への支持がいちばん大きく増加したのは、無党派層、男性、大学を出ていない白人といった予想外の層だ」

ドナルド・トランプ大統領の代表的な支持層である「大学を出ていない白人」も、新たな銃規制対策に賛成している。この層の実に62%が、銃規制強化に賛成しているのだ。もう1つの支持層である白人男性も、58%が賛成だ。

2016年の大統領選でトランプを勝利に導いたのは、おもに白人の有権者だった。そしてトランプは就任1年目をつうじて、自らの支持基盤に忠実な政策を貫いてきた。トランプは、合衆国憲法修正第2条の銃を所有する権利と銃ロビー団体NRA(全米ライフル協会)の強力な支持者でもある。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:イラン戦争でインフレ再燃、トランプ政権に

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、中東停戦維持期待で安全資産

ワールド

イラン交渉団がパキスタン到着、レバノン停戦要求 米

ビジネス

米国株式市場=まちまち、中東交渉控え様子見 ハイテ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国防軍は崩壊寸前」
  • 4
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 5
    目のやり場に困る...元アイスホッケー女性選手の「密…
  • 6
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 7
    「仕事ができる人」になる、ただ1つの条件...「頑張…
  • 8
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 9
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 10
    中国がイラン戦争一時停戦の裏で大笑い...一時停戦に…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 4
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 7
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐ…
  • 8
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 9
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 10
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中