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顔認識でそっくりさん絵画を探すグーグルアプリ

2018年2月14日(水)17時00分
カスタリア・メドラノ

一方でこのアプリには人種差別的な問題点への指摘もある。有色人種のユーザーがこのアプリを使うと、かつて白人の画家たちが有色人種の人々を描く際に使った奴隷や使用人といったお決まりの表現手法の作品ばかりが出てくるのだ。

もっとも、照合の対象が欧州中心の美術作品が集まったデータベースである以上、仕方ないとの見方もメディアからは出ている。女性についても同じことが言え、性的な特徴を強調した女性像のオンパレードになりがちだ。

顔認識ソフトに、人種の違いに基づく識別方法を教えるかどうかも問題だ。正確性は向上するかもしれないが、人種差別的なものになってしまう可能性がある。

こうした困った問題を抱えつつも、人々は本アプリが見つけ出した「そっくり絵画」をせっせとSNSに投稿している。プライバシーへの懸念を語ったツイッターのユーザーはこうも述べている。SNSで皆に認めてもらいたいから、結局は使ってしまう、と......。

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[2018年2月13日号掲載]

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