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南米ベネズエラ制憲議会選挙、野党が反政府デモ 欧米諸国も非難
7月31日、ベネズエラで30日に投開票された制憲議会選挙でマドゥロ大統領率いる統一社会党が全545議席を獲得したことを受け、翌日に反政府デモが行われ、治安部隊との衝突などで少なくとも10人が死亡する事態となった。写真はカラカスで30日撮影(2017年 ロイター/Carlos Garcia Rawlins)
ベネズエラで30日に投開票された制憲議会選挙でマドゥロ大統領率いる統一社会党が全545議席を獲得したことを受け、翌31日に反政府デモが行われ、治安部隊との衝突などで少なくとも10人が死亡する事態となった。
野党側は選挙結果が不正に操作されたと主張。デモ隊はカラカスの目抜き通りにバリケードを築き、独裁政権を非難した。
野党指導者は選挙がマドゥロ大統領の権力を強化するために仕組まれたと批判。野党議員は戦略を協議するため会談した。
一方、米州や欧州連合(EU)など外国からは制憲議会選に対して非難が相次いでいる。
米国はベネズエラの基幹産業である石油部門を対象とする制裁措置の準備を進めていると表明。アルゼンチンやメキシコなどの中南米諸国は選挙を激しく非難した上、ベネズエラが孤立した国家になると警告した。
また欧州連合(EU)は制憲議会がベネズエラの危機に対する解決策にはならないと指摘。暴力的で疑わしい環境下で選挙が行われたとした。