最新記事

金正恩

北朝鮮、カナダ人は解放してもアメリカ人は議論の余地なし

2017年8月15日(火)21時31分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

8月15日、北朝鮮国営の朝鮮中央通信社(KCNA)は、外務省報道官の話として、現状の米国との関係を考慮すれば、拘束している米国市民について協議するのに今は適切な時期ではないと伝えた。写真は北朝鮮国旗。韓国・板門店から2012年3月撮影(2017年 ロイター/Yuriko Nakao)

<北朝鮮が拘留していたカナダ人牧師を解放したことで、同様に拘留されているアメリカ人解放について期待する声が出ていたが、北朝鮮外務省は議論する余地がないと一蹴した。一方で、9日に解放されたカナダ人牧師は北朝鮮での苛酷な2年半の拘留生活の様子を明かした>

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長がグアム攻撃の計画を検討すると発表して以来、これを重大な挑発と見なすアメリカのトランプ大統領との間で非難の応酬が続き、緊迫がエスカレートしている北朝鮮情勢。

だが一方では、北朝鮮に拘留されていたカナダ人牧師が9日人道的見地から解放されたことで、北朝鮮が何らかの対話の道を模索しているのではないかと見る向きもあった。また、北朝鮮のパク・ソンイル国連駐在次席大使とアメリカ国務省のジョセフ・ユン北朝鮮政策特別代表が5月以降、定期的に接触をしてきたとAP通信が報道。北朝鮮に拘留されている3人のアメリカ人の解放についても、何らかの進展があるのではと期待の声が出ていた。

だが、北朝鮮の反応は冷淡だった。ロイターなどによると、北朝鮮の朝鮮中央通信が北朝鮮外務省に問い合わせたところ、スポークスマンは15日「今の両国関係を考慮すれば拘留アメリカ市民について、協議するのに今は適切な時期ではない」と一蹴したという。

朝鮮中央通信によるこの報道は、グアム攻撃を予告した北朝鮮が、拘留アメリカ人の解放を糸口としてアメリカとの対話の扉を開くのではないかという期待を払拭させようという狙いがあるとみられる。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イラン軍艦がスリランカ沖で沈没、米潜水艦が攻撃 少

ビジネス

フィッチ、インドネシア見通し「ネガティブ」に下げ 

ワールド

中国政協開幕、軍トップ張氏ら政治局員2人が姿見せず

ビジネス

スイス中銀、為替介入意欲が高まる=副総裁
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 2
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズった理由
  • 3
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られる」衝撃映像にネット騒然
  • 4
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 5
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 6
    核合意寸前、米国がイラン攻撃に踏み切った理由
  • 7
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 8
    人気の女性インフルエンサー、「直視できない」すご…
  • 9
    イランへの直接攻撃は世界を変えた...秩序が崩壊する…
  • 10
    「外国人が増え、犯罪は減った」という現実もあるの…
  • 1
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 2
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 3
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの謎判定に「怒りの鉄拳」、木俣椋真の1980には「ぼやき」も
  • 4
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 5
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 6
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 7
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 8
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 9
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 10
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中