最新記事

ロシア疑惑

米司法長官が証言、ロシアと結託はウソ 大統領との会話は証言拒否

2017年6月14日(水)10時26分

6月13日、セッションズ米司法長官(写真)が米上院情報委員会の公聴会で証言し、ロシアによる米大統領選介入疑惑で自身がロシア当局と結託していたとの憶測は「最低で忌まわしい嘘」と主張した。(2017年 ロイター/Jonathan Ernst)

セッションズ米司法長官が13日、米上院情報委員会の公聴会で証言し、ロシアによる米大統領選介入疑惑で自身がロシア当局と結託していたとの憶測は「最低で忌まわしいうそ」と主張した。

セッションズ長官は「米国の選挙および選挙活動への干渉を巡り、ロシア当局者や外国政府当局者といかなる会合も会話も持ったことはない」と釈明。「私がロシア政府と共謀していた、もしくは私が35年間超奉仕してきた米国に損害を与える、または民主的手続きの整合性に傷をつけるようなロシア政府との結託を認識していたとの憶測は最低で忌まわしい嘘だ」と言明した。

上院情報委のバー委員長はセッションズ長官に対し、公聴会が「報道されている多くの疑惑をめぐり事実を明確にする」機会であると念を押したうえで、ロシア当局者らとの会合やトランプ陣営とロシア当局者のつながりを巡る捜査から手を引いた理由、コミー前連邦捜査局(FBI)長官解任における役割などについて質問した。

セッションズ長官は3月、トランプ政権発足前にキスリャク駐米ロシア大使と2回接触していたことを認めた。司法長官の指名承認公聴会では明らかにしていなかった。

同大使と昨年ワシントン市内のホテルで3回目の会合を持ったとの報道に関する質問に対しては、セッションズ長官は3回目の会合も会話についても記憶になく、トランプ陣営のアドバイザーとしてロシア当局者と接触したことはないと語った。

また、証言に先立ち、ロシアとトランプ陣営の癒着疑惑捜査を指揮するモラー特別検察官について、トランプ大統領が解任を検討しているとの報道が流れた。

セッションズ長官はモラー氏については信頼しているとしつつも、トランプ大統領が信任しているかどうかは不明とした。モラー氏解任に向けた措置を講じるかとの質問に対しては「私がそのようなことをするのは不適切にあたるだろう」との見解を示した。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

参院選きょう投開票、与党の過半数維持なるか 関税交

ビジネス

関税交渉で来週早々に訪米、きょうは協議してない=赤

ワールド

アングル:アルゼンチン最高裁の地下にナチス資料、よ

ワールド

アングル:ドローン大量投入に活路、ロシアの攻勢に耐
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人口学者...経済への影響は「制裁よりも深刻」
  • 2
    「マシンに甘えた筋肉は使えない」...背中の筋肉細胞の遺伝子に火を点ける「プルアップ」とは何か?
  • 3
    父の急死後、「日本最年少」の上場企業社長に...サンリオ「創業者の孫」が見せた圧倒的な実力とは?
  • 4
    約558億円で「過去の自分」を取り戻す...テイラー・…
  • 5
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 6
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失…
  • 7
    日本では「戦争が終わって80年」...来日して35年目の…
  • 8
    【クイズ】世界で1番売れている「日本の漫画」はどれ…
  • 9
    ドクイトグモに噛まれた女性、顔全体に「恐ろしい症…
  • 10
    「想像を絶する」現場から救出された164匹のシュナウ…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長だけ追い求め「失われた数百年」到来か?
  • 4
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 5
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 6
    アメリカで「地熱発電革命」が起きている...来年夏に…
  • 7
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    ネグレクトされ再び施設へ戻された14歳のチワワ、最…
  • 10
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 4
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 5
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 6
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 7
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中