最新記事

イギリス政治

英メイ首相、地域政党と協議継続 保守党はEU離脱穏健派が台頭

2017年6月15日(木)10時30分

6月14日、メイ英首相(写真)率いる保守党は、政権維持のため北アイルランドの地域政党、民主統一党(DU

メイ英首相率いる保守党は14日、政権維持のため北アイルランドの地域政党、民主統一党(DUP)と閣外協力を巡り協議を続けた。一方、保守党内では欧州連合(EU)との正式な離脱交渉を前に、メイ氏の強硬離脱方針について軌道修正を求める声が上がっている。

保守党は先週の総選挙で過半数割れに陥ったことから、政権崩壊を回避するために10議席を持つDUPの協力を取り付け、議会で法案の可決に必要な326票を確保する必要がある。

メイ氏はこの日、DUPとの協議が続いていると明らかにしたが、ロンドンでの高層マンション火災への対応を優先しているとも述べた。

DUPとの合意は近いとみられるが、メイ氏の党内求心力は弱まっており、同氏のEU離脱方針に疑問の声が上がっている。2人の首相経験者は穏健路線への修正を求めている。

また、英紙タイムズによると、ハモンド財務相は、離脱交渉で英国がEU関税同盟にとどまることを主張する見通し。

ただ、新たにEU離脱担当副大臣に任命されたスティーブ・ベーカー氏はロイターに対し、「修正は見込んでいない」と述べた。

一部の保守党員は企業団体とすべての政党の議員が国家としてのEU離脱方針で合意することを提案している。

それでもなお、保守党議員や党員の多くは依然として強硬離脱に賛成。メイ氏が方針を変更する兆しはこれまでのところないが、同氏はこれまで、党内で幅広い合意を目指すと表明している。

一方、英国との関係を重視する「ユニオニスト」のDUPが政権への影響力を強めれば、英政府の北アイルランド和平の仲介者としての機能が損なわれる可能性があり、アイルランド共和国との統合を望む「ナショナリスト」であるシン・フェイン党から懸念の声が上がっている。

[ロンドン 14日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ミランFRB理事、年内利下げ継続を主張 「イラン攻

ビジネス

金利据え置きを支持、インフレ見通しはなお強め=米ク

ワールド

イラン作戦必要な限り継続、トランプ氏暗殺計画首謀者

ワールド

米財務長官、エネ関連で「一連の発表」 原油供給の不
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで続くのか
  • 2
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られる」衝撃映像にネット騒然
  • 3
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 4
    「外国人が増え、犯罪は減った」という現実もあるの…
  • 5
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 6
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 7
    戦術は進化しても戦局が動かない地獄──ロシア・ウク…
  • 8
    核合意寸前、米国がイラン攻撃に踏み切った理由
  • 9
    イランへの直接攻撃は世界を変えた...秩序が崩壊する…
  • 10
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 1
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 2
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 3
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 4
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 5
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 6
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの…
  • 7
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 8
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 9
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 10
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中