最新記事

THAAD

韓国の文新大統領、習近平と電話会談 北朝鮮・THAADで意見交換

2017年5月11日(木)19時57分

5月11日、中国の習近平国家主席は、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)新大統領と朝鮮半島の核問題を巡る緊張について電話で協議した。国営テレビが伝えた。写真は4月、米フロリダ訪問時に撮影(2017年 ロイター/Carlos Barria)

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)新大統領が11日、就任後初めて中国の習近平国家主席と電話会談を行った。文氏は、米新型迎撃ミサイルTHAAD(サード)の韓国配備を巡る緊張を解消する前に、北朝鮮が挑発行為をやめる必要があると述べたという。

中国国営テレビによると、習主席は中国が朝鮮半島の非核化を常に支持してきたとし、核問題は対話を通じて解決されるべきだとの考えを示した。

また、朝鮮半島の平和と繁栄のために韓国を含む全ての関係国と引き続き努力する意思があると述べたという。

中国は、サードの韓国配備に強く反発している。国営テレビは報道でサードには直接言及せず、習氏が中韓は対立を適切に対処すべきと述べたと伝えた。

また、韓国の新政府が中国の懸念を重視し、両国関係の安定した健全な発展を促進していくことを望むと語ったという。

韓国の青瓦台(大統領府)の報道官は会見で、文氏が習氏に対し、サード配備を巡る中国側の関心や懸念は理解しているとし、両国が相互理解を深めるために速やかに話し合いを進められるよう希望すると述べたと説明。報道官によると、文氏はサード問題について、北朝鮮によるさらなる挑発がなくなれば解決できると伝えたという。

文大統領はその後、日本の安倍晋三首相とも電話会談を行い、首脳会談を早期に開催することで合意した。日韓両政府が明らかにした。

青瓦台によると、文氏は会談で、歴史を直視した上で過去を障壁としないよう安倍首相に話したという。

[北京/ソウル 11日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

EXCLUSIVE-中国BYDの欧州第3工場、スペ

ビジネス

再送-ロシュとリリーのアルツハイマー病診断用血液検

ワールド

仮想通貨が一時、過去最大の暴落 再来に備えたオプシ

ワールド

アルゼンチン中間選挙、米支援でも投資家に最大のリス
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:中国EVと未来戦争
特集:中国EVと未来戦争
2025年10月14日号(10/ 7発売)

バッテリーやセンサーなど電気自動車の技術で今や世界をリードする中国が、戦争でもアメリカに勝つ日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 2
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由とは?
  • 3
    メーガン妃の動画が「無神経」すぎる...ダイアナ妃をめぐる大論争に発展
  • 4
    車道を一人「さまよう男児」、発見した運転手の「勇…
  • 5
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 6
    筋肉が目覚める「6つの動作」とは?...スピードを制…
  • 7
    連立離脱の公明党が高市自民党に感じた「かつてない…
  • 8
    1歳の息子の様子が「何かおかしい...」 母親が動画を…
  • 9
    ウィリアムとキャサリン、結婚前の「最高すぎる関係…
  • 10
    あなたの言葉遣い、「AI語」になっていませんか?...…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 3
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 4
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 5
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由…
  • 6
    ロシア「影の船団」が動く──拿捕されたタンカーが示…
  • 7
    ベゾス妻 vs C・ロナウド婚約者、バチバチ「指輪対決…
  • 8
    ウクライナの英雄、ロシアの難敵──アゾフ旅団はなぜ…
  • 9
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリ…
  • 10
    トイレ練習中の2歳の娘が「被疑者」に...検察官の女…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中