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環境問題環境活動家ら、米銀行チェースのシアトル支店で抗議活動
5月8日、米国先住民(ネイティブ・アメリカン)の指導者や環境活動家が、シアトルにある米JPモルガン・チェース傘下の銀行チェースの支店数店舗で抗議活動を行い、店舗を一時閉鎖に追い込んだ。写真はチェース支店前で抗議活動を行う米国先住民の指導者や環境活動家ら。ワシントン州シアトルで撮影(2017年 ロイター/David Ryder)
米国先住民(ネイティブ・アメリカン)の指導者や環境活動家が8日、シアトルにある、米JPモルガン・チェース傘下の銀行チェースの支店数店舗で抗議活動を行い、店舗を一時閉鎖に追い込んだ。活動家らは、カナダから米国に原油を運ぶキーストーンXLパイプラインといった地球温暖化を促す計画に同行が資金を融資しないよう要求した。
警察当局によると、この抗議活動に関する逮捕者数は、同日午後遅い時間帯までに26人に上った。活動家らによると、チェースの11支店で抗議活動を行い、ほかの2店舗を一時閉鎖に追い込んだという。
チェースの広報担当者はコメントを控えた。
シアトルのダウンタウンにある店舗では、約50人がロビーを占拠し、演説をしたり歌を歌ったりしたほか、看板や横断幕を掲げ、警官によって入り口が封鎖されるまでは大量のピザを注文する場面も見られた。
別の店舗では、少数の抗議者が店内に入ったほか、別の2名が自転車用のチェーンで正面出入り口の扉に自分たちの首をくくりつけた。
活動家らは、これらの運動はキーストーンなど2つの巨大インフラ計画やオイルサンド事業を手掛ける企業への融資からチェースに手を引かせるのが狙いだと説明している。
環境活動家らは、抗議の場をパイプラインの建設現場から金融機関へと移しており、他の銀行でも同種の動きが見られている。
ある活動参加者は、銀行はパイプライン会社よりも評判に神経を尖らせていると指摘。抗議活動の指導者の1人は、石油・ガス関連の融資が全体に占める割合は比較的小さいとし、それが銀行の評判に著しく大きな打撃となる状況をつくり出せれば、抗議行動は影響力を持つと述べた。