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買い物を「わり算」で考えると貧乏になります

2017年3月2日(木)17時55分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

「ちょっと無理すれば払える」

 これがわり算のトリックです。売る側もわり算の数字だけを強調して、できるだけ買う側の心の負担を取り除いて売ろうとします。これに多くの人が引っかかるんですよね。

 一般の人だけではありません。会社も同じ。A銀行からの融資の返済は月々10万円。これなら返せる。B銀行からは、月々15万円。これも大丈夫。一度に25万円だとなんだか重いけど、なぜだか10万円と15万円で、しかも返済日が別だとそれぞれが軽く見える。

 私の兄の会社もいろいろな金融機関から借金を重ねていました。倒産した後、会社の経理状況を見ましたが、小口の融資をいくつも受けていました。おそらく借金で借金を返す状況だったのでしょう。

 苦しい状況では、わり算で出た数字だけに頼って簡単な足し算もできなかったのか、あるいは足すことから逃げていただけかもしれませんが。

 貧乏な人がわり算で考えるのに対して、お金持ちはかけ算で考えます。

 さきほどの住宅ローンの話でいうと、貧乏人は割ったお金の少なさで判断するけれど、お金持ちは利子をかけて総額で判断します。

 ほかにも、お金持ちは携帯を申し込むときの付帯サービスにも目を光らせます。月300円だとすると、すぐに12をかけて年間3600円。これはムダだなとすぐに判断します。

 これが、私の友達のようなわり算君なら、「1日たった10円か、ならいいや」なんて思うのでしょう。

 かけ算を使えば生活のムダも見えてきます。週1回同僚と会社の愚痴を言うための飲み会。1回3000円でも月4回で1万2000円ほど。年間なら15万円近くにもなります。

 お金持ちは、貯めるときもかけ算で考えます。

 月々3万貯めて1年で36万円。10年で360万円。お金持ちは、さらに利子もかけます。積み立ての投資で、年率3%の複利で考えると425万円になるな、と。

 お金持ちは、ムダな出費を削るときも、お金を貯めるときも基本はかけ算です。

 わり算からかけ算でお金持ち体質に改善していきましょう。


お金を使うとき、貯めるときにかけ算してみましょう

【参考記事】【図解】あの人はお金持ちなのに、なぜ貧乏そうなのか?

※第2回:情報を多くもっている人が仕事ができるわけじゃない


『貧乏は必ず治る。』
 桜川真一 著
 CCCメディアハウス


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