最新記事

生活習慣

情報を多くもっている人が仕事ができるわけじゃない

2017年3月3日(金)12時28分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

DieterMeyrl-iStock.

<貧乏人とお金持ちを隔てる「情報の入れ方」とは何か。「隠れ貧乏」を脱するための処方箋その2>

それなりの収入はあるはずなのに、なぜか貯金が貯まらない。そんな人は「隠れ貧乏」だと、桜川真一氏は言う。

「隠れ貧乏」とは、自覚のない、あるいは気づいているけれど認めたくない貧乏のこと。桜川氏によれば、考え方や行動の癖からくる、いわば生活習慣病だ。今は大丈夫でも、結婚したとき、子育てのとき、あるいは退職したときなど、ライフスタイルの変化を機に生活が苦しくなる。

兄の会社が倒産し、3億円の保証金を背負って自己破産寸前となった桜川氏は、そこから不動産と株で3億円の資産をつくることに成功したという。お金持ちへのステップを登り始めるなかで彼が見出したのが、「いつもお金がない」から抜け出す処方箋だった。

貧乏人とお金持ちを隔てる考え方や行動の癖とは何か? たとえば、「情報は力」などとよく言われるが、情報を多くもっている人がお金持ちになれるわけではない。

ここでは、桜川氏の著書『貧乏は必ず治る。』(CCCメディアハウス)から一部を抜粋し、5回に分けて転載する。第2回は「わり算で考える貧乏人 かけ算で考えるお金持ち」より。

※第1回:買い物を「わり算」で考えると貧乏になります

◇ ◇ ◇

情報いっぱいの貧乏人 情報を選ぶお金持ち

 テレビでは、あまり知られていないことを教えてくれるクイズ番組などがたくさん放送されていますよね。九州の隠れ家的ラーメン屋さんや山奥にあるパン屋さんを訪ねる情報番組もそうです。人は自分が知らないことを知ることに快感を覚えるのでしょう。

 インターネットは、人の知りたい欲求にすぐに応えてくれます。まさに星の数ほど、いやおそらく星の数も超えるくらいの勢いでいろんな情報があふれています。

 あなたのまわりにもいませんか? 政治・経済から芸能、職場や友達のうわさまで何かと詳しい人。一見頭が良さそうに見えるけど、でもなぜか仕事ができないし、お金にも縁がないタイプの人。

 私の知人のMさんもそんなタイプの人でした。政治の話をしては、まるで評論家のように分析するし、アイドルや女優、アナウンサーのことも詳しい。共通の知人のうわさ話も本当によく知っています。冷静に話す口調と司法書士という職業から、なんだかしっかりしていて頼りになりそうです。

 そういうわけで、ある会のとりまとめをMさんに任せたのですが、実際は......。

 Mさんはできない。実にできない人でした。

 他の人に仕事をふるだけで、あとは評論家のように他の人のやることを批評するだけ。会のほかのメンバーからは不満たらたら。Mさんも、そんな雰囲気を察したのか途中から会に参加しなくなりました。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

中国、与那国のミサイル配備計画を非難 「大惨事に導

ワールド

韓国外為当局と年金基金、通貨安定と運用向上の両立目

ワールド

香港長官、中国の対日政策を支持 状況注視し適切に対

ワールド

マレーシア、16歳未満のSNS禁止を計画 来年から
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナゾ仕様」...「ここじゃできない!」
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネディの孫」の出馬にSNS熱狂、「顔以外も完璧」との声
  • 4
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後…
  • 5
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 6
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】いま注目のフィンテック企業、ソーファイ・…
  • 9
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 10
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 8
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 9
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 10
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中