最新記事

アメリカ政治

トランプ、外国人テロリスト対策にCIA「秘密収容施設」復活か

2017年1月26日(木)10時40分

1月25日、トランプ米大統領は、オバマ前政権によって廃止された外国人テロ容疑者収容のための中央情報局(CIA)の海外「秘密施設」について、復活させる必要があるかどうかを検討するための大統領令に近く署名する見通し。写真はポーランドが提供していたとされる米CIAの海外「秘密施設」のフェンス。同国北部ヴァルミア=マズールィ県のスタレ・キエイクティ村で2014年1月撮影(2017年 ロイター/Kacper Pempel)

 トランプ米大統領は、オバマ前政権によって廃止された外国人テロ容疑者収容のための中央情報局(CIA)の海外「秘密施設」について、復活させる必要があるかどうかを検討するための大統領令に近く署名する見通し。2人の政府関係者が25日、明らかにした。

 秘密収容施設は2001年9月11日の米同時多発攻撃後に拘束した容疑者を収容するためポーランド、リトアニア、ルーマニア、タイ、アフガニスタンで開設。拷問を用いた厳しい尋問を行ったとして非難されてきた。

 関係者によると、トランプ氏は大統領令に数日内に署名する見通し。ワシントン・ポスト紙が伝えたところによると、大統領令の原案は、「米国外で重要度の高い外国人テロリストを尋問する制度を復活させるかどうか」、あるいは、施設をCIAの管轄下に置くかどうかについて、高官レベルの見直しを行うよう指示している。

 この原案に対しては共和党内からも批判の声が上がった。共和党のマケイン上院議員は声明で、「大統領はいかなる大統領令に署名しようと自由だが、法律は自由にできない。米国で拷問を復活させるつもりはない」と表明した。

 複数の関係者などによると、情報機関の職員や軍人の多くも過酷な尋問を再開することに反対している。

 スパイサー大統領報道官は、報じられた大統領令の原案はホワイトハウスが管理している文書ではないと述べた。

 トランプ氏はABCニュースのインタビューで、「水責め」と呼ばれる過酷な尋問を認めるか聞かれ、「ポンペオ(CIA長官)やマティス(国防長官)、わたしのチームに判断は任せる。彼らが望まないならばそれで結構だ。彼らが望むならば実施に向けて取り組む」と述べた。

 議会筋によると、マティス氏とポンペオ氏は秘密収容施設再開に向けた動きについて知らされていないという。

[ワシントン 25日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:カジノ産業に賭けるスリランカ、統合型リゾ

ワールド

米、パレスチナ指導者アッバス議長にビザ発給せず 国

ワールド

トランプ関税の大半違法、米控訴裁が判断 「完全な災

ビジネス

アングル:中国、高齢者市場に活路 「シルバー経済」
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:健康長寿の筋トレ入門
特集:健康長寿の筋トレ入門
2025年9月 2日号(8/26発売)

「何歳から始めても遅すぎることはない」――長寿時代の今こそ筋力の大切さを見直す時

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が下がった「意外な理由」
  • 2
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動ける体」をつくる、エキセントリック運動【note限定公開記事】
  • 3
    豊かさに溺れ、非生産的で野心のない国へ...「世界がうらやむ国」ノルウェーがハマった落とし穴
  • 4
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体…
  • 5
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ…
  • 6
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害…
  • 7
    「人類初のパンデミック」の謎がついに解明...1500年…
  • 8
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 9
    20代で「統合失調症」と診断された女性...「自分は精…
  • 10
    「体を動かすと頭が冴える」は気のせいじゃなかった⋯…
  • 1
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ女性が目にした光景が「酷すぎる」とSNS震撼、大論争に
  • 2
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 3
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット民が「塩素かぶれ」じゃないと見抜いたワケ
  • 4
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が…
  • 5
    皮膚の内側に虫がいるの? 投稿された「奇妙な斑点」…
  • 6
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動…
  • 7
    なぜ筋トレは「自重トレーニング」一択なのか?...筋…
  • 8
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 9
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ…
  • 10
    豊かさに溺れ、非生産的で野心のない国へ...「世界が…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 7
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 10
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中