最新記事

イスラム教

トランプ勝利と共にイスラム教徒襲撃相次ぐ 人権団体「トランプ氏は非難を」

2016年11月11日(金)18時48分

11月10日、米国のイスラム教市民団体は10日、共和党のドナルド・トランプ氏が9日に勝利して以来、イスラム教徒を標的とした複数の襲撃があったと明かし、次期大統領にこうした事件を非難するよう求めた。写真はトランプ氏に反対してトランプタワーの外で祈るイスラム教徒。ニューヨークで昨年12月撮影(2016年 ロイター/Eduardo Munoz)

 米国のイスラム教市民団体は10日、共和党のドナルド・トランプ氏が9日に勝利して以来、イスラム教徒を標的とした複数の襲撃があったと明かし、次期大統領にこうした事件を非難するよう求めた。

 イスラム教の市民団体「米イスラム関係評議会(CAIR)」などによると、スカーフ姿の女性襲撃が少なくとも2件発生したほか、人種差別的な落書きや移民の子どもに対するいじめもあったという。

 CAIRのイブラヒム・フーパー氏は電話インタビューで、「ここ数カ月間で、イスラム教への嫌悪が広がり、これはその避けがたい結果」だと指摘。「この種の偏狭な考えを否定するのはドナルド・トランプの責任だ」と述べた。

 トランプ氏側のコメントは得られていない。

 選挙戦ではイスラム教徒の米国への入国禁止を訴えていたトランプ氏だが、当選後は国民に結束を呼び掛けている。

 サンディエゴ州立大学では9日、ヒジャブ姿の女子学生が襲撃され、強盗被害にあったほか、カリフォルニア州のサンノゼ大学でも、駐車場を歩いていた女性が頭に被っていたスカーフを男に引っ張られたという。いずれも大学が発表した。

[ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ウクライナ大統領府長官が辞任、和平交渉を主導 汚職

ビジネス

米株式ファンド、6週ぶり売り越し

ビジネス

独インフレ率、11月は前年比2.6%上昇 2月以来

ワールド

外為・株式先物などの取引が再開、CMEで11時間超
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 4
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 5
    「攻めの一着すぎ?」 国歌パフォーマンスの「強めコ…
  • 6
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 7
    エプスタイン事件をどうしても隠蔽したいトランプを…
  • 8
    子どもより高齢者を優遇する政府...世代間格差は5倍…
  • 9
    メーガン妃の「お尻」に手を伸ばすヘンリー王子、注…
  • 10
    バイデンと同じ「戦犯」扱い...トランプの「バラ色の…
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネディの孫」の出馬にSNS熱狂、「顔以外も完璧」との声
  • 4
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 5
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 6
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 7
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後…
  • 8
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中