最新記事

トレンド

大人のぬり絵が世界で売れる理由

嫌な日常は忘れて『ひみつの花園』や『ねむれる森』に没頭しよう!

2015年6月10日(水)12時00分
クリスティン・ホエンナデル

不思議な魅力 バスフォードの新著『ねむれる森――夢いっぱいのぬりえブック』は前作同様ベストセラーに COURTESY JOHANNA BASFORD/LAURENCE KING

 赤ちゃん返り、とまでは言わないが、最近は大人が子供の遊びを本気で楽しむのがはやっているらしい。ニューヨークのブルックリンには、大人のための幼稚園がオープンして大盛況だという。

 英ガーディアン紙によると、イギリスのアマゾン・ドットコムでは一時、大人向けのぬり絵本がベストセラーの半分を占めた。なかでも注目を集めているのは、スコットランド出身のイラストレーター、ジョハンナ・バスフォードのぬり絵本だ。

 13年に刊行された『ひみつの花園──花いっぱいのぬりえブック』(邦訳・グラフィック社)は、世界で約150万部が売れるベストセラーに。今年刊行の新作『ねむれる森──夢いっぱいのぬりえブック』(同)も、既に飛ぶように売れている。

海外でも人気 バスフォードのぬり絵本は世界で150万部近く売れている COURTESY JOHANNA BASFORD/LAURENCE KING

海外でも人気 バスフォードのぬり絵本は世界で150万部近く売れている COURTESY JOHANNA BASFORD/LAURENCE KING

 2冊の本に共通するのは、白い紙に黒いインクで手の込んだイラストが描かれていること。森や動物や城など、おとぎ話の一場面のようなイラストが見開きいっぱいに広がっている。そこに色を塗り始めると、時間がたつのも忘れてしまう──そんな大人が増えている。

 ぬり絵は超アナログな作業だが、思い思いの色に仕上げたイラストをソーシャルメディアに投稿する人も少なくない。バスフォードも読者から寄せられた「完成図」を自分のウェブサイトで公開している。

 バスフォードは昔から「ぬり絵作家」だったわけではない。手描きの壁紙作家をしていたとき、出版社ローレンス・キングの編集者の目に留まり、子供向けのぬり絵本を出さないかと提案を受けた。

「私の作品は白黒の素描画で、『あなたの絵って、ぬり絵をしたくなるのよね』と、以前からクライアントに言われていた」と、バスフォードは語る。「だから(子供向けではなく)大人向けのぬり絵本にしたら面白いんじゃないかと提案した」

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

米潜水艦がイラン軍艦を魚雷で撃沈、87人死亡 スリ

ワールド

イラン、米CIAに停戦に向けた対話の用意示唆=報道

ビジネス

ミランFRB理事、年内利下げ継続を主張 「イラン攻

ビジネス

金利据え置きを支持、インフレ見通しはなお強め=米ク
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで続くのか
  • 2
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られる」衝撃映像にネット騒然
  • 3
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 4
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 5
    「外国人が増え、犯罪は減った」という現実もあるの…
  • 6
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 7
    戦術は進化しても戦局が動かない地獄──ロシア・ウク…
  • 8
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 9
    核合意寸前、米国がイラン攻撃に踏み切った理由
  • 10
    「イランはどこ?」2000人のアメリカ人が指差した場…
  • 1
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 2
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 3
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 4
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 5
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 6
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの…
  • 7
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 8
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 9
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 10
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中