最新記事

韓国

ソウルが女性差別的な都市に?

ソウルに登場したピンク色の女性専用駐車スペースが、女性に対する性的ステレオタイプを助長しかねない

2014年6月3日(火)16時19分
ティモシー・マクグレイス

女性に優しい街 女性専用トイレ設置やハイヒール向けの歩道も作られる Bigstock

 性的ステレオタイプを広めるのにいい方法は? 1000万人が暮らす都市のあちこちの地面に偏見をペイントしてしまえばいい。

 韓国の首都ソウルが今やっているのが、まさしくそれだ。メッセージはこうだ。女性は運転が下手だから特別のはからいが必要だ。だからひどい運転でも停められる広いスペースを女性専用駐車スペースとしてピンクの枠で囲んで女子用トイレに似たマークも付けたから、どうぞお使いください――。まさに女性に対する「固定観念」を助長するやり方だ。

 この女性専用駐車スペースはソウルをもっと「女性に優しい」都市にするため1億ドルをかけて始まった新たな試みの一環だ。韓国女性家族部の高官はこの試みについて、「ユニバーサルデザインに女性的な要素を足したようなもので、女性にもっと居心地よく感じてもらうためのものだ」と語っている。

なぜピンクなのかは説明せず

 このキャンペーンには、ほかにも「女性的な要素」がある。新たな女性専用トイレ7000個(これはいいことだ)や、ハイヒールでも歩きやすいよう再舗装した弾力性のある歩道(なんだって?)など。

 女性専用の駐車スペースを作ったのは何も韓国が初めてではない。中国やインドネシア、マレーシアやクウェート、イタリアやドイツにも同様の駐車スペースはある。関係者たちは、出入り口に近く明るいこうしたスペースが治安を良くすると説明している。

 それでもなぜピンクの駐車スペースがほかのスペースよりも大きく作られているのかについては説明に苦慮している。もしかして、生物学的に生まれながらに上手に車を運転できない女性から、安全を確保するため?

From GlobalPost.com特約

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米大手銀行、政界へのロビー活動強化 トランプ政権の

ワールド

タイ総選挙、三つどもえの闘い どの党も単独過半数獲

ワールド

米農務省、26年の米農業純所得は0.7%減を予想

ビジネス

ECB総裁、EU首脳に改革リスト提示へ 成長・競争
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新世論調査が示すトランプ政権への評価とは
  • 2
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近したイラン製ドローンを撃墜
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    「右足全体が食われた」...突如ビーチに現れたサメが…
  • 5
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 6
    「反トランプの顔ぶれ」にMAGAが怒り心頭...グリーン…
  • 7
    ユキヒョウと自撮りの女性、顔をかまれ激しく襲われ…
  • 8
    エプスタインが政権中枢の情報をプーチンに流してい…
  • 9
    地球の近くで「第2の地球」が発見されたかも! その…
  • 10
    「エプスタインは悪そのもの」「悪夢を見たほど」──…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 3
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「副産物」で建設業界のあの問題を解決
  • 4
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 5
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 6
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 7
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 8
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 9
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 10
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 5
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中