最新記事

アフリカ

スーダン「通貨戦争」が招く新たな対立

スーダンの新紙幣発行は、独立したばかりの南スーダンの旧紙幣を紙くずにする経済の宣戦布告?

2011年9月14日(水)12時52分
トリスタン・マコネル

スーダンが7月に発行した新紙幣 Mohamed Nureldin Abdallah-Reuters

 独立したばかりの南スーダンとスーダンの間で通貨戦争が勃発している。先月中旬に「南スーダン・ポンド」を流通させ始めた南スーダンに対抗し、スーダンが先週新紙幣を発行した。

 南スーダン政府の高官パガン・アマムは、南部の独立直後に北部が新紙幣を発行するのは協定違反だと主張。約7億ドル分の旧紙幣が紙くずと化すという。貧困にあえぐ南スーダンにとっては大打撃だ。

 アマムは、新紙幣の発行は「経済戦争を引き起こしかねない敵対的な行動だ」と、スーダンに強く警告した。

 この事態を受けて、スーダン中央銀行のバドラル・ディン・マフムード副総裁は緊張状態の打開に乗り出した。「スーダン経済を守るべく、あらゆる予防措置を取る。南スーダンに残っている旧紙幣に関しては、南北双方が納得のいく合意に至ることを期待する」と語った。

 だがアマムは、スーダン政府が南スーダンに対し、北側の石油パイプラインの使用料に関して、1バレル当たり約23ドル(石油価格の5分の1相当)を求めていることにも激怒。彼に言わせればスーダンは「強盗」同然だ。

GlobalPost.com特約

[2011年8月10日号掲載]

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

特定のペース念頭に置かず毎会合判断、大方の委員が認

ワールド

ベネ​ズエラ野党指導‌者マチャド氏、石油投資への透

ワールド

オープンAI、動画生成Sora終了へ ディズニーと

ワールド

中国主席、首都近郊の「雄安新区」視察 事業完成へ関
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆保険」を達成した中国の医療保険の実態とは
  • 2
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」モナコ舞踏会に見る富と慈善
  • 3
    【クイズ】2年連続で「世界幸福度ランキング」で最下位になった国はどこ?
  • 4
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店…
  • 5
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 6
    スペイン王室、王妃と王女の装いに見る「母から娘」…
  • 7
    「買ったら高いじゃん?」アカデミー賞会場のゴミ箱…
  • 8
    「日本人のほうが民度が低い」を招いてしまった渋谷…
  • 9
    表情に注目...ニコール・キッドマン、大富豪夫妻から…
  • 10
    まずサイバー軍が防空網をたたく
  • 1
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 2
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 3
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が発生し既に死者も、感染源は「ナイトクラブ」
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 5
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 6
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 7
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 8
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ…
  • 9
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 10
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中