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W杯セックス禁止令で勝てるか

2010年6月22日(火)14時37分
メアリー・カーマイケル(医療担当)

 ワールドカップ(W杯)南アフリカ大会で、イングランドとガーナの代表チームに大会中のセックス禁止令が出されたらしい。ガーナ代表は、妻を含む「親族や友人」を部屋に入れることも許されない。過去にはブラジルやナイジェリア、エクアドルなどの代表チームで同様の禁止令が出ている。

 セックス禁止の背景にあるのは、ベッドで頑張って疲れてしまうと翌日のプレーに差し障りがある、という考え。闘争心を促す男性ホルモンのテストステロンが射精で放出されるから、という説もある。

 おそらくどちらも間違っている。セックスはプロのアスリートが息切れするほど激しい運動ではない。どんなに頑張っても25〜50キロカロリーを消費する程度。セックスを控えると、長期的にはテストステロンの量が減る可能性もある。「3カ月しないと子供と同レベルまで急減する」とある内分泌学者は指摘。それにセックスは素晴らしいストレス解消法でもある。

 犯人は寝不足のほうかもしれない。大リーグの名監督だったケーシー・ステンゲルの名言がある。「問題は選手が試合前夜にセックスすることではない。セックスを求めて夜通し起きていることだ」

 禁欲令でイングランドとガーナの選手がよく眠れるのは確かかも。

[2010年6月23日号掲載]

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