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読者タイプ別!イラン核交渉入門

国際協議のテーブルに戻ってきたイランの真意はイデオロギー別に3通りに解釈できる

2009年10月5日(月)16時57分
ダニエル・ドレズナー(米タフツ大学フレッチャー法律外交大学院教授)

「ならず者」の真意は イラン核問題に関する協議会場前で行われたデモの参加者(ジュネーブ、10月1日) Ruben Sprich-Reuters

 核開発問題をめぐり、10月1日にジュネーブで開かれた国連安保理常任理事国にドイツを加えた6カ国とイランとの協議の結果をどう解釈すべきか。

 われわれは、読者が自分の考え方から外れた見解を読んで混乱するのを見るのに忍びない。そこで、イラン問題に関するイデオロギー別の解釈をいくつか挙げてみた。自身の考え方に当てはまる項目だけを読むようにお勧めする。

■リベラルな国際主義派
 1回目の協議の成果はすばらしかった。イランがIAEA(国際原子力機関)に対して、新たに存在を認めた中部コム近郊の核施設の査察を許可し、国内生産された低濃縮ウランの国外濃縮も約束したことで、核兵器への転用という懸念はある程度和らいだ。制裁とセットになった多国間協議によって、イランから協力的な姿勢を引き出せることが証明できた。

■ネオコン派
 今回の協議は無益で不毛だった。イランは「原則的に」合意しただけ――つまり、約束を守らない可能性も高い。また今回、イランはわれわれが存在を知っている濃縮ウランと核関連施設について譲歩したに過ぎない。嘘つきで鼻持ちならない反ユダヤ的なイランの現政権が、この問題ですべてのカードをさらけ出していると思ってはならない。多国間協議は、どんな手段を使っても政権を転覆させるというアメリカ人の意思を削ぐだけだ。

■現実主義派
 今回のイランの譲歩は、イランがさらに深く係わり合う価値のある完全に理性的な国だ、という見方を裏付けている。イランが核兵器を製造しようとしている証拠はまだないし、デマ情報を追い求めるべきではない。現政権の指導者による国民の扱い方に目をつむることができるなら、イラン政府との合意は達成可能なはず。ここから先のイランとの関係における失敗は、すべてイスラエルと米議会の親イスラエル勢力の責任だ。

 これ以外にあるだろうか?

[米国東部時間2009年10月02日(金)12時52分更新]


Reprinted with permission from Daniel W. Drezner's blog, 10/2/2009. © 2009 by Washingtonpost. Newsweek Interactive, LLC.

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