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集団セックス殺人の「冤罪」PR

アメリカでは広報のプロが被告の無罪を訴え、異様な支援が広がっている

2009年6月29日(月)16時47分
バービー・ナドー(ローマ支局)

ノックスの冤罪説に疑義を唱えると支援団体にたたかれる(6月13日、イタリアで の裁判に出席するノックス) Daniele la Monaca-Reuters

 最近の欧米メディアが大きく報じているのが、アメリカ人留学生アマンダ・ノックス(21)の裁判だ。ノックスは07年にイタリアのペルージャで起きたイギリス人女性殺害事件の被告の1人。だが公判が続くなか、欧州とアメリカでは異なる反応が広がっている。

 アメリカでは「ノックスは冤罪の被害者だ」という見方が主流になっている。そうした「世論」の形成に寄与しているのが危機管理などを専門とする広報のプロ、デービッド・マリオット。ノックスの無罪を主張する強力なPR活動を展開している。

 おかげでいくつもの支援団体が生まれ、冤罪説に少しでも疑義を唱える者がいれば、すぐさま攻撃の対象にされる。

 一方、イタリアでは判決がどうであれ、正当な理由があるからノックスは裁きの場に引き出されたという見方が一般的だ。イタリアの裁判官12人は裁判を開くのに十分な証拠がそろっているとの判断を下し、ローマの米大使館も介入する根拠はないと考えている。

 それでも攻撃の嵐は止まらない。あるブロガーはノックスの支援者からひどい嫌がらせを受けて警察に保護を求めた。ノックスの弁護団は過激な支援者と距離を置いている。主張を訴えるべき相手は陪審だけだと分かっているからだ。

[2009年7月 1日号掲載]

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