宇宙人は既に「人類の存在」に気づいている可能性...最新研究で判明、毎日放つ「アレ」が手がかりに?
Airports and Aliens
私たちは宇宙で孤独か?
計算によると、世界の空港が航空機の監視に使っているレーダーは合計で2×10の15乗ワット(2の後にゼロが15個続く)という強力な電波を放っている。これは米ウェストバージニア州にあるグリーンバンク望遠鏡のような観測機器なら、200光年離れた場所からでも検出可能なレベルだ。
この距離がどれくらいかというと、生命が存在できる可能性があるとされる最も近い惑星「プロキシマ・ケンタウリb」までが約4光年。そこへ現在の技術の宇宙船で向かうには数千年かかるといわれる。
軍事用のレーダーはさらに特徴的だ。発信方向が鋭く絞られており、まるで灯台の光のように宇宙を照らす。これらのレーダーが発するピーク出力は1×10の14乗ワットにも達する。
「遠く離れた宇宙から、強力な電波望遠鏡で観測している者がいれば、この信号は明らかに人工的なものだと見抜く。しかも観測する場所によっては、こうした信号が100倍もの強さで現れることもある」と、サイデは言う。
研究チームの一員であるマンチェスター大学のマイケル・ギャレット教授は「私たちの技術が宇宙空間にどう広がっているかを知ることは、電波の使い方を見直す上で貴重な手がかりになる。将来のレーダー開発や通信技術の設計にも役立つだろう」と言う。
サイデはこう語る。「この研究は『私たちは宇宙で本当に孤独なのか?』という根源的な問いに迫ると同時に、テクノロジーが今後どんな影響を地球や宇宙に及ぼすかを考えるヒントにもなる」
Reference
Ramiro Saide. (2025). Examining Airport Civilian and Military Radar Leakage as a Detectable Marker for Extraterrestrial Civilizations. National Astronomy Meeting 2025. https://conference.astro.dur.ac.uk/event/7/contributions/245/