エアバス、12月納入低調 年間目標まで100機超
写真はエアバスのロゴ。2024年6月、フランスのビルバントで撮影。REUTERS/Benoit Tessier
Tim Hepher
[パリ 15日 ロイター] - 欧州航空機大手エアバスは12月前半に航空機約30機を納入したが、同月の平均を下回るペースでの納入となった。一部の航空会社が最近の機体問題の修正内容の詳細を待っていることが背景にある。業界関係者とアナリストが15日に明らかにした。
これにより修正した2025年の納入目標である約790機を達成するには今月後半に100機以上納入する必要がある。1─11月の納入数は657機だった。
エアバスは今月、主力機「A320」シリーズの胴体パネルの品質問題の発覚を受け、通年納入目標を当初の約820機から790機へと4%引き下げた。
業界関係者によると、複数の航空会社が生産中ないし既に保有する最大628機に対して必要な検査の詳細な技術情報を入手するまで受領を渋っていた。
また一部の航空会社は、ソフトウエア不具合によるリコールに続く今回の混乱で、補償と保証条件の改善を要求しているという。
エアバスはパネルの欠陥は飛行の安全性に影響しないとしている。一方ソフトウエアの緊急リコールは、10月に米格安航空会社(LCC)ジェットブルーの航空機が飛行中に急激に高度が低下した事故で明らかになり、強い太陽放射に対する安全上の脆弱性に対処する必要があった。
エアバスは納入機数でなお米同業ボーイングを上回っているが、先週6年ぶりに年間受注数でボーイングを下回る公算が大きいことを認めた。





