最新記事
海洋生物

スケスケの体に「真っ赤に光る目」...撮影までに100年、世界最大のイカの赤ちゃんの「奇妙すぎる姿」

Live Colossal Squid Caught on Camera?for the First Time Ever

2025年4月21日(月)17時58分
スー・キム

「ダイオウホウズキイカの生涯についてはほとんど分かっていないが、幼生の透明な外見はやがて失われる。過去には死にかけた成体が漁師に撮影されたことはあるものの、深海で生きている姿は目撃されたことがなかった」(同研究所)

今回のダイオウホウズキイカの映像は、新種の海洋生物を探す35日間の海洋探査「Ocean Census」で撮影された。

今年はFalkor号の前回の探査で、生きたナンキョクスカシイカ(Galiteuthis glacialis)の映像も史上初めて撮影されていた。こちらは南極大陸に近い南太平洋に生息するガラスイカの仲間で、それまで自然環境で目撃されたことはなかった。

「連続探査で2種類の違うイカを初めて目撃できたことは素晴らしい。南の海のこの雄大な住人について、私たちがほとんど何も見てこなかったことの表れだ」。シュミット海洋研究所のジョティカ・ヴィルマニ(Jyotika Virmani)所長はそう語る。

「幸運にも我々は高解像度の映像を撮影して、調査船に乗船していなかった世界の専門家に両方の種を確認してもらうことができた」

SuBastianはこれまでに、2020年のトグロコウイカ(別名・牡羊の角のイカ)や2024年のダルマイカを含め、野生のイカ少なくとも4種を捉えている。

「そうした忘れがたい瞬間は、海洋がまだ未解決の謎に満ちていることを、いつも私たちに思い起こさせる」とヴィルマニ所長はコメントしている。

(翻訳:鈴木聖子)

ニューズウィーク日本版 コメ高騰の真犯人
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年6月24日号(6月17日発売)は「コメ高騰の真犯人」特集。なぜコメの価格は突然上がり、これからどうなるのか? コメ高騰の原因と「犯人」を探る

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

MSCI、韓国株式市場で空売りアクセス改善と発表

ビジネス

香港ドル、対米ドル変動幅下限に下落 2年ぶり

ワールド

中国レアアース磁石出荷、5月は前月から半減 輸出規

ワールド

豪、在テヘラン大使館を閉鎖 イラン・イスラエル対立
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:コメ高騰の真犯人
特集:コメ高騰の真犯人
2025年6月24日号(6/17発売)

なぜ米価は突然上がり、これからどうなるのか? コメ高騰の原因と「犯人」を探る

メールマガジンのご登録はこちらから。
メールアドレス

ご登録は会員規約に同意するものと見なします。

人気ランキング
  • 1
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロットが指摘する、墜落したインド航空機の問題点
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越しに見た「守り神」の正体
  • 4
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 5
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 6
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 7
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 8
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?.…
  • 9
    イタリアにある欧州最大の活火山が10年ぶりの大噴火.…
  • 10
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中