最新記事
海洋生物

スケスケの体に「真っ赤に光る目」...撮影までに100年、世界最大のイカの赤ちゃんの「奇妙すぎる姿」

Live Colossal Squid Caught on Camera?for the First Time Ever

2025年4月21日(月)17時58分
スー・キム
イカ

(写真はイメージです)Rui Palma-shutterstock

<米カリフォルニア州の研究所が史上初の撮影に成功したのは世界最大の無脊椎動物「ダイオウホウズキイカ」>

世界最大の無脊椎動物、ダイオウホウズキイカが自然環境で生きる姿を撮影することに、国際研究チームが史上初めて成功した。

【動画】スケスケの体に「真っ赤に光る目」...撮影までに100年、世界最大のイカの赤ちゃんの「驚くべき姿」とは?

発表によると、映像は3月9日に南大西洋のサウスサンドイッチ諸島で、シュミット海洋研究所(Schmidt Ocean Institute、カリフォルニア州)の調査船「Falkor」のクルーが撮影したという。

映っているのは体長1フィートほどのダイオウホウズキイカ(学名Mesonychoteuthis hamiltoni)の赤ちゃん。およそ1968フィートの深海で、同研究所の遠隔操作潜水艇「SuBastian」が捉えた。赤ちゃんイカは真っ暗な海を背景にゆったりと漂っている。

ダイオウホウズキイカは、サメハダホウズキイカ科に分類されるイカの仲間で、発見・命名されてから今年で100年目になる。

「初めて見る自然のままの幼生ダイオウホウズキイカの映像に胸が高鳴る。人間の存在など思いもしないだろうと考えると謙虚な気持ちになる」。映像の確認を依頼されたオークランド工科大学のカット・ボルスタッド(Kat Bolstad)教授はそう語る。

「この100年の間、私たちが遭遇したのは、クジラや海鳥の餌にされて胃の中に残った死骸や、水揚げされたマゼランアイナメを捕食しようとした個体ばかりだった」

シュミット海洋研究所によれば、ダイオウホウズキイカは成長すると推定体長23フィート、体重1100ポンドにもなり、地球上の無脊椎動物の中で最も重い。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:イラン反体制勢力にジレンマ、イスラエル攻

ビジネス

アングル:世界的にIPOが急減、米関税や市場不安定

ビジネス

焦点:FRB後任議長、トランプ氏が早期に指名なら市

ワールド

イランのブシェール原発、状況は「正常」 ロシア側確
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:コメ高騰の真犯人
特集:コメ高騰の真犯人
2025年6月24日号(6/17発売)

なぜ米価は突然上がり、これからどうなるのか? コメ高騰の原因と「犯人」を探る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 2
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 3
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「過剰な20万トン」でコメの値段はこう変わる
  • 4
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
  • 5
    「アメリカにディズニー旅行」は夢のまた夢?...ディ…
  • 6
    全ての生物は「光」を放っていることが判明...死ねば…
  • 7
    マスクが「時代遅れ」と呼んだ有人戦闘機F-35は、イ…
  • 8
    下品すぎる...法廷に現れた「胸元に視線集中」の過激…
  • 9
    イタリアにある欧州最大の活火山が10年ぶりの大噴火.…
  • 10
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 1
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロットが指摘する、墜落したインド航空機の問題点
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越しに見た「守り神」の正体
  • 4
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 5
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 6
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 7
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 8
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?.…
  • 9
    イタリアにある欧州最大の活火山が10年ぶりの大噴火.…
  • 10
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 3
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 4
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 5
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 6
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 7
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 8
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 9
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中