最新記事
ジェンダー

「一夫一婦制」は間違い? 生物の「性的進化」研究で分かったセクシュアリティーの科学的な真実

DIVERSITY THE NORM

2025年2月28日(金)16時16分
メレディス・ウルフ・シザー(本誌記者)
多様なセクシュアリティー

Pixel-Shot/Shutterstock

<新著『性的進化』を発表した進化生物学者のネイサン・レンツが、動物の進化を通して人間の「性の問題」について語るインタビュー>

ずばり『性的進化』と題する本を今年2月に出したばかりの進化生物学者ネイサン・レンツに本誌メレディス・ウルフ・シザーが執筆の動機などを聞いた。

◇ ◇ ◇


──なぜ進化生物学の道に?

歴史も生物学も好きだった、子供の頃からね。進化生物学は生命の自然史を研究する学問だが、そもそも人類には、昔から自分たちの歴史を知りたいという強い欲求があった。だから世界中でさまざまな創造神話が生み出され、それで人類の起源を説明しようとしてきた。でも今は、私たちの生物学的歴史を探るための科学的ツールや方法論がいくつもある。これは面白いと思って、足を突っ込むことになった。


──人間のセクシュアリティーや関係性を探るために、なぜ動物の進化というレンズを通す必要がある?

私たち自身について何かを理解しようと思えば、どうしたって進化のレンズが必要になるんだ。それに、セックスとセクシュアリティーは人類の進化にすごく大きな役割を果たしてきたと思う。なにしろ繁殖にダイレクトに関わるからね。親子とか友人とか職場の仲間とか、人間関係にはいろいろあるけれど、恋人、つまりセックスの相手との関係は特別だ。私たちの過去と未来をつなぐもの、それがセックスだから。

ビジネス
暮らしの安全・安心は、事件になる前に守る時代へ。...JCBと連携し、新たな防犯インフラを築く「ヴァンガードスミス」の挑戦。
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ネクスペリア中国部門「在庫十分」、親会社のウエハー

ワールド

トランプ氏、ナイジェリアでの軍事行動を警告 キリス

ワールド

シリア暫定大統領、ワシントンを訪問へ=米特使

ビジネス

伝統的に好調な11月入り、130社が決算発表へ=今
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「今年注目の旅行先」、1位は米ビッグスカイ
  • 3
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った「意外な姿」に大きな注目、なぜこんな格好を?
  • 4
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 5
    米沿岸に頻出する「海中UFO」──物理法則で説明がつか…
  • 6
    筋肉はなぜ「伸ばしながら鍛える」のか?...「関節ト…
  • 7
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 8
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 9
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 10
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 6
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 9
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 10
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大シ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中