そのひと口が命取り? ファストフードのプラスチック汚染
Plastics Risk in Fast Food
手軽でおいしい超加工食品はプラスチックまみれとの研究結果が KARETORIA/GETTY IMAGES
<有害な化学物質が溶け出して人気のメニューに混入、超加工食品に潜むリスクがあなたをむしばむ>
▼目次
加工食品ほど高リスク
包装や調理器具に注意
食品に含まれるプラスチック化学物質の調査機関プラスチックリストによれば、アメリカの主要ファストフードチェーンの多くの商品に、プラスチック由来の有害化学物質が高濃度で含まれていることが分かったという。フタル酸塩と呼ばれる内分泌攪乱物質(環境ホルモン)で、製造・包装・配送過程でプラスチックと接触する食品に一般的に含まれている。
フタル酸塩は食品に浸出することも知られており、研究によれば、慢性的な曝露は内分泌系、多臓器の機能、妊娠、子どもの成長と発達、生殖系に悪影響を及ぼすという。
そのため、使用禁止を求める声が長年上がっていた。「人体に有害だという証拠が増え、2016年には使用停止を求める請願書が提出された。にもかかわらず米食品医薬品局(FDA)が使用を禁止していないため、食品、特にファストフードや超加工食品から検出されている」と、ワシントンのNPO環境ワーキング・グループのデービッド・アンドリュース暫定CSO(最高科学責任者)は本誌に語った。
プラスチックリストによると、ファストフードの多くの人気商品はプラスチック含有量が多い。例えばタコベルのカンティーナチキンブリトーには、1個当たり1万4000ナノグラム以上のフタル酸ジエチルヘキシル(DEHP)が含まれていた。
DEHPは癌や先天異常のリスクを高めることが分かっており、プラスチック製の食品包装材にも含まれている。このブリトーのDEHP含有量は、データベースに登録された全品目の中で上位8%に入る高水準だった。また消費財や接着剤、ワックス、インクなどに広く使われるフタル酸ジメチル(DMP)の含有量も、1食当たり1000ナノグラム超と他の74%の品目を上回っていた。ラットを使った実験では、DMPの発癌性が示唆されている。
プラスチック含有量が多いもう1つの例はマクドナルドのクォーターパウンダー・チーズで、フタル酸ジイソブチル(DIBP)の含有量がデータベース内の72%の品目より多い。また、テレフタル酸ジエチルヘキシル(DEHT)も1食当たり40万6020ナノグラムで、93%の品目より高水準だった。
プラスチック含有量が多いことが分かっている人気商品には、ほかにもバーガーキングのチキンナゲットやワッパーチーズなどがある。ワッパー類はDEHT含有量が最も多く、1食当たり約330万~580万ナノグラム。アジピン酸ジエチルヘキシル(DEHA)の含有量も他の全品目と比べて75~85%高かった。
DEHTは世界的に55~64歳の心血管疾患と関連があるとされており、18年には心臓病による死者のうち35万6000人超の死に関連していたと考えられている。
ウェンディーズのバーガーのDEHT含有量は1個当たり290万~360万ナノグラム。DEHAなど他のプラスチックの含有量も多かった。
シェイクシャックのチーズバーガーも一部のプラスチック含有量が特に多い。DEHP含有量は全品目の上位2〜5%に位置し、バニラシェイクのDEHA含有量も多い。
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