最新記事
健康

10代女子を襲う「トンデモ性知識」の波...15歳を装った研究者が目の当たりにした「TikTokの闇」とは?

Teens Face Misleading Sexual Health Advice on TikTok, Study Finds

2025年9月29日(月)18時11分
ハンナ・ミリントン

TikTokによれば、ユーザーは自身の医療体験について投稿することが認められており、ただし有害な誤情報が含まれていないことが前提となる。なお、こうした動画の中には、助言としてではなく、あくまで個人的な経験の共有を意図したものもあると考えられる。

研究チームは、TikTokが若年層にとって生殖に関する情報へのアクセスを広げる「有用なツール」になり得ると認めており、実際に医療従事者が制作した動画は、同プラットフォーム上でもっとも信頼性の高い情報源であることが多いと述べている。

「今後もソーシャルメディアが主要な情報源として使われ続けるのは確実だ。だからこそ、医療従事者が正確な情報をオンラインで発信し続けることが重要になる」と、シリランは語る。

一方で研究者らは、中絶に関する情報には特に誤情報の拡散が目立つとして、医療従事者がより注意を払うべき分野だと指摘。また、誤情報を含む動画へのより厳格な監視体制や、プラットフォーム側の責任を含む対策の必要性にも言及している。

さらに、性の健康に関する誤情報への接触が、リスクの高い行動につながる可能性がある点も懸念材料として挙げている。

TikTokでは、命に関わる病気に対する適切な医療を妨げるような不正確な医学的助言、あるいは個人の健康に悪影響を及ぼすおそれのあるその他の誤情報を「有害な健康関連の誤情報」と定義している。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米FAA、国内線の減便措置終了へ 人員巡る懸念緩和

ワールド

タイGDP、第3四半期は前年比+1.2% 4年ぶり

ワールド

チリ大統領選、来月14日に決選投票 極右候補が優勢

ビジネス

アクティビストのスターボード、米ファイザーの全保有
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生まれた「全く異なる」2つの投資機会とは?
  • 3
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃度を増やす「6つのルール」とは?
  • 4
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 5
    悪化する日中関係 悪いのは高市首相か、それとも中国…
  • 6
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 7
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 8
    レアアースを武器にした中国...実は米国への依存度が…
  • 9
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 8
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 9
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 10
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中