エコな生理用品に「永遠の有害物質」が検出される...「環境と体に優しい」に研究者が警鐘【最新研究】
Reusable Feminine Hygiene Products 'A Risk to the Wearer', Study Warns
「再利用可能な生理用品は、使い捨てよりもサステナブルであるとして注目が集まっているだけに、安全性の確認が極めて重要です。
特に、健康への影響を受けやすい若年層や10代の女性にとっては切実な問題です。(...)生理用品は長時間、皮膚と密着します。PFAS(ピーファス)の皮膚吸収、特に中性PFASのリスクについては、まだよく分かっていない点もあります」
PFASとは何か、なぜ問題なのか
PFAS(ピーファス)は、耐水性・耐汚性・耐熱性を目的として広く使われてきた合成化学物質だ。しかし、一度体内に取り込まれると分解されにくく、長期的な蓄積によって内分泌かく乱、がん、免疫障害など、深刻な健康リスクがあるとされる。
インディアナ大学でヴェニエール教授の研究室に所属するシドニー・ブレイディ博士は次のように述べる。
「今回、北米市場で出回っていた製品から最も多く検出されたのは『8:2 FTOH(8:2フッ素テロマーアルコール)』という化学物質です。これはかつて食品包装にも使用されていましたが、食品を通じた体内残留性が問題視され、FDA(アメリカ食品医薬品局)の方針により自主的に使用中止されている物質です。しかも『8:2 FTOH』は、体内でより有毒なPFOA(ペルフルオロオクタン酸)に変換される可能性があります」
「なぜそれが体に入っているのか?」
英NHS(国民保健サービス)に在籍経験のある医師で、フェムケアブランド「FLUUS」の創設者のオリビア・アン医師は、女性の体内に化学物質やマイクロプラスチックが入り込むこと自体がすでに不安をかき立てるとして、本誌の取材に対して次のように述べる。
「この問題は、メーカーから規制当局に至るまで、直ちに向き合うべき深刻な懸念です」
アン医師はこうも語る。