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生肉を喰らう「肝臓王」の完全肉食生活は、本当に健康的なのか?...「栄養とリスク」を専門家が語る

Liver King: How Healthy Is the Influencers' Diet? Experts Weigh In

2025年7月11日(金)13時40分
メリッサ・フルール・アフシャー

「レバーは脂溶性のビタミンAが非常に豊富です。これは免疫機能や視力、細胞の働きに必要な重要なビタミンですが、体内に蓄積されやすいため、過剰摂取による中毒のリスクがあります」

慢性的なビタミンA中毒は、肝臓障害、乾燥肌、脱毛、視力障害、関節や骨の痛みを引き起こす可能性があるという。カリフォルニア州の心臓専門医であるサンジェイ・ボジャラジ医師も、同様の懸念を本誌に語る。


 

「基本的に『オール・オア・ナッシング型』の食事には賛成しません。私たちの体は多様な食品を摂取することで進化してきました。果物から肉まで、幅広く食べるようにできていることは、歯の構造からも分かります。特定の食材群を完全に排除する食事法は、生物学的な人体の設計を無視しています」

一方で、レバーキングの哲学の中には、予防と治療を目指す機能医学(functional medicine)の観点から興味深い側面もあるという。

たとえば内臓肉は、ビタミンB群や鉄分、コエンザイムQ10が豊富で栄養価は非常に高い。しかし、そればかりを過剰に食べたり、他の栄養源に頼らないことで「過剰摂取」が栄養不足と同じくらい有害になることもあるという。

ボジャラジ医師は次のように述べる。

「特に懸念しているのは、『ブロサイエンス(bro science)』、つまりネット上の筋肉信仰における、擬似科学の拡散です。一番声が大きい人の意見が真実として広まってしまいます。

しかし現実は、栄養とは非常に個別的なもので、遺伝子や腸内環境、これまで生きてきたなかでのさまざまな影響が、食への反応を左右しているのです。ある人に効くものが、別の人には逆効果になり得えます。栄養学が完全というわけではないものの、少なくとも科学的な根拠を持って話すべきです」

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