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右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生きる力」が生んだ「現代医学の奇跡」とは?

I Beat Cancer

2025年6月12日(木)15時20分
レイナ・サベッジ(癌サバイバー)

息子のドミニクは6歳、娘のオリビアは4歳。まだまだ母親が必要な年頃だ。夫のマルコは当時37歳。私がいなくなれば、彼はたった1人で子供たちを支え、あらゆる問題に対処しなければならない。私は不安に押しつぶされそうになりながら闘う覚悟を決めた。

症状を抑える処置はつらかった。右肺には半分水がたまり、胸膜癒着術を行って水抜きしなければならなかった。


外科手術は最初から選択肢に入っていなかった。癌が広い範囲に転移しているため、切除できないからだ。

しかし、遺伝子検査で細胞表面にある上皮成長因子受容体(EGFR)と呼ばれるタンパク質の遺伝子に変異が見つかった。この遺伝子が変異していると、細胞の増殖や癌化が促される。

私の癌はそのタイプで、分子標的治療が有効だと判断された。私はオシメルチニブを処方され、1日1錠服用することになった。

6〜8週間で顕著な改善が見られ、抗癌剤治療を開始できる状態になった。この治療では副作用に苦しみ、何度も挫折しそうになった。

だが最終クールの直前に受けたPET検査で、苦しみが報われ、奇跡が起きたことが分かった。癌が消えたのだ。

24年12月27日、医療チームと家族が笑顔で見守るなか、私は鐘を鳴らした。これは治療終了を祝うセレモニーだが、私にとってその鐘の音は終わりではなく始まり──健康で充実した日々の始まりを告げる音だった。

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